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2006.08.26 (Sat)

【世界の香ばしき国々】第17回:ミャンマー(Part1) - 軍事政権がのさばるASEANの問題児

◆この国も「圧政の拠点」(byライス国務長官)の一員
今回、久しぶりにアジアから登場するのはミャンマー。どこにあるのか分からないようなアフリカの国と違って、当ブログ読者諸氏もミャンマー軍事政権のロクデナシぶりはご存知のこととは思うが、改めてその香ばしさを見てみようと思う。
なにしろ、アメリカからキューバ・イラン・イラク・北朝鮮・ジンバブエ・ベラルーシと並んで「圧政の拠点」と名指しで批判される国だ。ネタには事欠かない。

ミャンマー国旗この国は1987年の軍事クーデターで実権を握った軍部が、国名を「ビルマ」から「ミャンマー」に改名している。これを認めない国や有力マスコミも多数あるが、日本では「ミャンマー」という標記に統一され一般化していることから、ビルマという名前だった時代のことについて記述する際を除き、「ミャンマー」と記述する。言っておくが、だからといってにゃおんちゃんはあのようなチンピラ政権を認めているわけではない。
ちなみに、ビルマ語では「ミャンマー」も「ビルマ」も同じ意味の言葉であり、前者が文語的、後者が口語的に使用されることが多いという程度の違い。国民も特に違いを意識していないらしい。ビルマ語による正式名称は独立以来ずっと「ミャンマー」を使用していることから、1989年の英語表記変更によって内外の呼称が統一化されたことになる。


ミャンマー位置図ミャンマーは1962年の軍事クーデター以来ネ・ウィン政権による社会主義体制が続いていたが、長年続く独裁政治や経済政策の失敗によって民主化運動が激化し、1988年に退陣に追い込まれた。しかし、間髪を置かず再びクーデターが発生し、ソー・マウン参謀長をトップとする軍事政権(国家法秩序回復評議会:SLORC)が実権を握った。

ネ・ウィン政権時代には「ビルマ社会主義計画党(BSPP)」による一党独裁だったが、SLORCは複数政党制を認め、1990年には総選挙も行われた。しかし、この選挙でビルマ建国の父アウン・サンの娘アウン・サン・スー・チー率いる民主勢力「国民民主連盟(NLD)」が圧勝すると、SLORCは政権移譲を拒否して国会を閉鎖してしまった。
1992年以降はタン・シュエ議長をトップとする国家平和発展評議会(SPDC:1997年にSLORCから改名)による軍事独裁政権が現在まで続いている。形式上は首相が存在するが、実際にはタン・シュエには逆らえないただのお飾り。

SLORCは1990年の選挙結果を無視すると民主化運動を徹底的に弾圧し、スー・チー女史を1989年以来断続的に自宅に軟禁している他、国民の義務として様々な強制労働を国民に強いている。可愛いところでは街の清掃に3日間ほど借り出される程度だが、酷いものになると鉱山やダムの建設現場にぶち込まれてコキ使われる羽目になる。労働の対価としての給料を貰うどころか、免除してもらうためには逆に政府に金を払わなくてはいけない。


アメリカなどの欧米先進国はミャンマーに対する経済制裁を発動。共産主義体制崩壊後、緩やかにではあるが経済発展を遂げつつあったミャンマーを締め上げた。
しかし、そんなことに動じるSLORCではない。元々欧米諸国との貿易など微々たるものなので痛くも痒くもないし、麻薬密売組織とグルになっている彼らは金には困っていない。文句を言う国民は射殺したり装甲車で轢き殺せば済むだけのこと。

開き直るSLORCの態度を見て逆に困った東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国では、「このまま制裁を続ければミャンマーを孤立化させるだけ」という建設的関与論が台頭し、積極的に関与することで徐々に民主化を促そうとした。もちろんそんなものは建前で、実際はミャンマーの天然資源や安価な労働力を目当てに商売したかったに過ぎない。外国からの投資が期待できることからSLORCもこれには反対せず、1997年にはASEANに加盟した。
しかし、SLORCはASEAN加盟国の首脳や外相が集まる会議などで人権改善や民主化を要求されると途端にヘソを曲げて引きこもるため、周辺国もホトホト困り果てている状況にある。開き直った奴は強い。

アメリカやEUの経済制裁にも怯まず、ASEANのとりなしも無視するSLORCはただでさえ困り者なのに、1990年代半ばからそんなミャンマーに擦り寄ってSLORCをますま増長させる奴が現われた。誰?もちろん、中国だ。余計なことをして国際社会の努力を台無しにする国といえば、いつだって中国とロシアに決まっているではないか。
中国は様々な援助を与えてSLORCを懐柔するとアンダマン諸島の北にある大ココ島を租借し、ここにレーダー施設と軍港を建設した。東はミャンマーから、西はパキスタンからインドに圧力を掛けようという腹づもりなのだ。また、中国はヤンゴンからミャンマーを縦断して雲南省へ抜けるパイプラインの建設を計画している。これが完成すれば、中東からの石油をマラッカ海峡や台湾海峡を経由せずに輸入できるため、有事の際にアメリカや日本、その影響下にあるマレーシアやインドネシア、フィリピンや台湾に海峡封鎖されたって平気というわけである。


面積は68万k㎡(日本の約1.8倍でアフガニスタン、ソマリアとほぼ同等)、人口は約5,200万人(2002年)、一人当たりGDPは159$。
調べて驚いた。アジアどころか世界でも最低クラスの数値だった。これ以下の国はエリトリア、エチオピア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、ブルンジの4ヶ国のみ。要するに、ミャンマー経済は貧しいアフリカ諸国の中でも最低クラスのクズ国家と同等なのだ。
この国の主要産業は農業だが外貨を稼げるようなレベルではなく、天然ガスや木材の輸出と宝石のオークションで細々と稼いでいる。そのうえ欧米諸国から経済制裁を喰らっているのだから、こんな数値になるのは当然なのかもしれない。世界最大のケシ生産国であるこの国は麻薬でボロ儲けしているが、そんなものがGDPに反映されないのは言うまでもない。

《Part 2につづく》

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20:47  |  ミャンマー  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

いやぁ つくづく日本人で良かった。  神様、来世も日本人として生まれることを切望。。。
ビルマといえば 「ビルマの竪琴」程度の知識しかなく...勉強になりました。w
yuurin |  2006年08月27日(日) 10:52 |  URL |  【コメント編集】

世の中には「生まれてきて、ごめんなさい」というような存在の人がたくさんいます。日本ではそんな人は滅多にいないわけで、日本という国とそれを支えてきた先人に感謝しますよね、ほんと。
にゃおんちゃん |  2006年08月28日(月) 01:03 |  URL |  【コメント編集】

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