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2008.08.31 (Sun)

2008ベラルーシ・ウクライナ旅行記(その8)

前回の続きです。

◆白俄罗斯(ベラルーシ)人的生活

ミンスク駅にて友人のアカゲビッチ大佐を待つにゃおんちゃん。腹が減ったのでコーヒースタンドで何か買って食べようと試みるが、ロクなものが無いうえに英語が通じなくて諦める。うわーん、お腹空いたよぉ~。

コーヒーを飲んで空腹を紛らわせるが、ふとサーシャのことを思い出し電話してみることにした。サーシャは31歳のバツイチでジャーナリストの仕事をしていたが、政府を批判する記事を書きすぎて当局から睨まれてしまい、会社をクビになった過去を持つ。「どこかにいい男いないかしら?」が口癖で、私のことを「小僧」と呼ぶ豪快な女性である。
3年前にベラルーシに来たときに会う約束をしていたのだが、彼女は急遽仕事(その頃はまだクビになっていなかった)でカリーニングラードへ行ってしまい、電話で話をしただけで会うことはできなかった。
電話をしてみるが・・・通じない。うーむ・・・後でまた掛けてみよう。


そんなことをして時間を潰していると大佐がやって来た。ちなみに大佐は赤毛ではなく黒髪の持ち主である。
「お前はホテルが嫌いだというから、貸し部屋を見つけておいたぞ」
そう、実は事前にどこか適当な部屋を見つけておいて欲しい、と大佐にお願いしてあった。

早速、大佐の車に乗り込み部屋を見に行く我々。大佐の車はBMW。多少くたびれているが、それでもBMWである。「しがないコーヒー売り」を自称する大佐だが、実は商売が順調なのだろうか?
大佐本人は自称「しがないコーヒー売り」だが、大佐のお父さんは内務省のお役人。さすがにKGBではないが治安系の組織所属らしく、私はいつも「お前のお父さんはKGB大佐に違いない!」とジョークを言っていた。

リヤシートにギターが転がっているが、弾く気が失せそうなくらいボロボロの代物。
「これ、大佐の?」
「いや、違う。友達のものだ」
「ボロボロなんすけど・・・」
「うん、だから持ち主に修理を頼まれてさ。直してやらにゃならんのよ」

話を聞くと、大佐の友達(かなり若い人らしい)のひとりがギターを始めることを決意し、そのためにどこかから買ってきたギターがこの代物らしい。ボロボロなので値段は安かったが、素人目で見ても酷い状態であることは分かるらしく、大佐に修理を頼んだそうな。
実は大佐はギターが上手い。彼はデヴィッド・ギルモア(PINK FLOYD)やスティーヴィー・レイ・ヴォーンが好きで、にゃおんちゃんとも話が合う。というか、我々はそれで仲良くなったのである。


ギターの修理や部品について話しながらミンスク市内を走ること約30分、大佐は高層アパートが立ち並ぶ地区の裏路地で車を停めた。
「あそこにマックが見えるだろ?あそこが地下鉄の駅。20分もあれば街まで行ける」
周りを見渡すと、だだっぴろい幹線道路の脇に店がポツポツと建っていて、その背後に高層アパートが立ち並ぶという光景が広がっている。空いているスペースは公園として整備されており、木々が生い茂っている。
札幌出身のにゃおんちゃんの感覚で言うと、道営北広島団地みたいな感じ・・・と言えばお分かりいただけるだろうか。多摩ニュータウンほど規模は大きくないし、あそこのように「都心まで行かなくても大抵の用事は済む」という感じではない。

部屋を見つけるのに手間どり30分ほどウロウロする羽目になったが、何とか到着。部屋は高層アパートの1階にあり、8畳間×2+キッチン+風呂・トイレというレイアウト。短期滞在者用の貸し部屋なので食器なども揃っており、全く問題ない。何故かDVDプレイヤーが完備されていたが・・・まぁ使うことはないだろう。
1泊40USDでとりあえず3泊分払っておく。3日もあればミンスクを見て回るには十分だろう。EURで払おうとしたがレートが悪く、前回旅行したときの余り金をかき集めてUSDで払う。


ミンスク市内の高層アパート
ミンスク市内の高層アパート。通りに面した建物の一階には店舗が並ぶ。



無事部屋を確保できたので夕食を食べに行くことにしたが、ヘロヘロに疲れていたので遠くまで行く気がしない。大佐、あるものでいいから近場で済まそうぜ。
「近場?マックでもいいか?」
マックは勘弁してくれ・・・。

地下鉄駅のほうに行けば何かあるだろう、ということでとりあえず家を出ると、すぐそばにシャシリク(牛肉や羊肉の串焼き)屋を発見。昨日もヴィリニュスでシャシリクを食ったのだが・・・マックよりはマシである。
シャシリク屋へ行くと、何故か隣にすし屋があった。キリル文字で「スシ」と書いてある。大佐は「スシ食うか?」と言うが、大佐は生魚を食えないというので止めておく。


夜風に当たりながら二人でシャシリクを食っていると、大佐はカウンターに並んでいる1人の男に向かって声を掛けた。職場の同僚なのだという。
彼も加わり3人で話をしていると、次々と車がやって来ることに気づいた。この店は幹線道路沿いにあるうえにテイクアウトできるので、夜になって小腹が空いた連中が買いに来るのだろう。大半はボロ車ばかりなのだが、結構な割合でピカピカのBMWやベンツ、ランクルみたいな高級車も来る。
「大佐、ベラルーシは景気いいの?」
「いや、全然」
「何気に高級車が多いのだが」
「あそこにいる若者のことか?ありゃ親の金で買ったんだろうな」
「ああ、彼らもそうだが、彼らに限らず・・・」
「上手いこと商売やってる奴もいるが、国民全体で見れば何も変わってないよ」

そうなのだ、この国の景気が良くなる要素など何もありゃしないのだ。ロシアの景気がいいので、ロシア相手に上手いこと商売をやった連中は成功しているかもしれないが、ベラルーシ国民の平均所得が上がっているわけではない。
ベラルーシ人は己の生活を嘆くが、でも実際にはアメリカみたいに「貧乏人は資本主義社会の負け犬」として扱われて酷い暮らしを強いられているかというと、そうでもない。ソ連時代の名残で政府が価格統制している分野も多々あり、そのおかげで価格高騰やインフレの影響を受けないで済んでいるものも多い。
ミンスクは「贅沢する余裕は一切無いが、とりあえず生活できる」というところなのだろうが、首都ですらこれなのだから、地方都市や田舎ではかなり厳しいのかもしれない。


大佐とベラルーシ人の生活について話していると、ソ連時代のジョークを思い出した。

社会主義の六つの奇跡

1.失業はないが、働いている者がいない。
2.働いている者はいないが、全ての者が給料を貰っている。
3.全ての者が給料を貰っているが、それでは何も買うことができない。
4.何も買うことができないが、誰もが何でも持っている。
5.誰もが何でも持っているが、全ての者が不満を持っている。
6.全ての者が不満を持っているが、選挙では体制側に票が入る。



ミンスクで見かけたIRON MAIDENのポスター
ミンスクで見かけたIRON MAIDENのモスクワ公演のポスター。
その下はMTZ-RIPO(ミンスク)とサヴィト(モギリョフ)の試合の告知が。「フットボール」と書いてある。


《つづく》

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