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2008.08.25 (Mon)

2008ベラルーシ・ウクライナ旅行記(その6)

前回の続きです。

◆圧政国家の官憲慣れ?

ベラルーシ国境にて拘束されてしまったにゃおんちゃんとアメリカ人のお婆ちゃん。お婆ちゃんはビザが無いので強制送還決定だが、保険の書類が無いにゃおんちゃんはどうなるのだろうか?
もしかして、ここで手続きできる?それともミンスクで?

しばらくすると私を連行した男性係官が戻ってきた。彼が言うには「一度リトアニアに戻って保険買ってこい」とのこと。んー、やはり一度リトアニアに戻るのか。幸いなことに一駅戻ったキエナというところで保険の手続きができるらしい。
お婆ちゃんが通訳してくれたので、話は拍子抜けするほどあっさりと終わった。「地獄に仏」とはこのことだ。思えば、出発前から「だりぃ・・・」だの「めんどくせぇ」だの言って何も準備をしなかった私を見て、旅行の神様は「圧政国家をナメるんじゃないよ」とチクリと刺したのかもしれない。

なんて思ったのは実はこのときだけ。この後も私はやる気の無い旅行を続ける。


二人とも次の列車でリトアニアへ送り返されることが決まった。最初はかなり取り乱していたお婆ちゃんだったが、ヴィリニュスへ戻ることが決まったせいか、次にどうするかを考えている様子。
列車が来るまで何もすることが無いので、タバコを吸いに行ったついでに喫煙所にたむろっていた国境警備隊の隊員とお喋りしたりする。拘束されているという重苦しい雰囲気は微塵も無い。隊員の足元で眠る犬をなでていると、「お前、犬好きなのか?わーっはっは」と大笑いされる。何故笑う?

タフというか、ずうずうしいというか、無神経というか、やる気が無いというか・・・全く動じない自分に驚く。3年前の私なら「ああ、このままどこかに連れて行かれて射殺されちゃうかも 。だって圧政国家だし(((( ;゚Д゚)))」と怯えていただろうに。


ウクライナやベラルーシに行ったことをお婆ちゃんに話すと、旅行慣れしていてこのあたりに詳しいと思われたのか、相談を持ちかけられた。通訳してもらった恩があるので相談に乗りましょう。
お婆ちゃんはリヴィウに行きたいが、ヴィリニュスからリヴィウに行くフライトは無い。ならば(私の知る範囲では)取るべき経路は3つ。

①ヴィリニュス→(列車)→ミンスク→(列車)→キエフ→(列車または飛行機)→リヴィウ
②ヴィリニュス→(バス)→ワルシャワ→(列車)→リヴィウ
③ヴィリニュス→(飛行機)→キエフ→(列車または飛行機)→リヴィウ

①の場合、ヴィリニュスのベラルーシ大使館でトランジットビザを取らなくてはならない。キエフまでの列車のチケットを買っておけば、ビザの取得は問題ない。お婆ちゃんは時間のほうが惜しい様子なので、代行業者を使うことを勧める。にゃおんちゃんは大使館の場所も分かるし、代行業者もいくつか知っている。
しかし、お婆ちゃんは「もうこんな国に来ない」とおかんむりで、この案を却下。

②の場合、ワルシャワまで夜行バスで、ワルシャワからは夜行列車で移動することになる。ポーランド経由なのでビザの心配は無い。しかし、リヴィウに到着するのは最短でも明後日の早朝。飛行機の便もあるが詳しく知らない。本数は少ないだろう。
お婆ちゃんが疲労の大きいバスでの移動を嫌ったため、これもボツ。

③の場合、飛行機が毎日飛んでいる区間ではないので、1~2日待つことになる可能性がある。キエフ~リヴィウも飛行機を利用すれば、ボリスピリ空港で乗り換えできる。
体力的には一番楽そうなので、お婆ちゃんはこの案に興味を示した。


ベラルーシの出入国カード
ベラルーシの出入国カード。半分は入国時に、もう半分は出国時に回収。
裏にはレギストラーツィア(レジストレーション)のスタンプを押す欄がある。



◆ベラルーシから追い出される

そんなことを話している間に2時間ほど経ち、列車がやってきた。監視役の兵士に駅へ連れて行かれ、列車の切符を買わされる。兵士が「お前、ベラルーシ・ルーブル(BYR)持ってるか?」と尋ねてくる。前回旅行したときの余り金が5,000BYR(約250円)ほどあるが、いくら物価の安いベラルーシといえども250円で切符は買えない。仕方がないので余っていた50LTLを両替。

ところがここでまたひと騒動。吹けば飛ぶような小さな駅なのだが、国境だけあって一応両替所がある。ところが、LTLとBYRしか扱ってないのだ。お婆ちゃんはLTLを殆ど持っておらず、ドル札をヒラヒラさせながら困り果てている。
我々は局地的日米同盟を締結している間柄である。だから、私が買ってあげた。どうせ1,000円だし。


さて、いよいよ列車に乗り込むときがきた。すると、さっきまで仏頂面だった兵士がさりげなくお婆ちゃんの荷物を持って列車に乗り込む。さらにお婆ちゃんに対して「気をつけてね」なんて言っている。あら、あんた実は良い人?
ベラルーシでもウクライナでも、地下鉄などで老人にさりげなく席を譲る若者を結構見た。で、席を譲られたお爺ちゃんも「お、ありがとな」なんて言って、さりげなく座る。それから赤ちゃんを連れた女性にはみんな親切だった。ドキュソ呼ばわりされているスラヴ系の国ですらこうなのだ。

日本の電車じゃ目の前に老人が立っていても若者は寝たふりこくだろうし、席を譲ってもジジババが「あたしゃまだそんな年じゃない!」と言わんばかりに拒否しやがるんだよなぁ・・・。
何か、思わぬところで懐の深さを見せつけられてしまった。圧政国家のくせに。


列車に乗り込むと、切符を買ってもらったことに感激したのか、お婆ちゃんは保険を買うのに必要なロシア語を教えてくれた。思わぬところで始まった即席ロシア語教室。
すると、その様子を見ていた隣の女の子が自分のパスポートと保険を見せてくれた。彼女のパスポートは赤で表紙に見覚えのある紋章が。リトアニアのパスポートだ。そして、驚くべきことにベラルーシのビザが貼ってあった。

にゃおん:リトアニア人もビザいるの?以前は不要だったはずだよ?

女の子:今は必要なの。で、これが保険の書類よ。

にゃおん:えー?保険もいるの?

女の子:うん、昔はいらなかったけど、最近チェックが厳しいのよ。

どうやら、リトアニアがシェンゲン協定を実施して以来、ベラルーシへの入国が面倒になったらしい。そういや、以前はバルト三国で簡単にロシアビザが取れたのに、今では非常に厳しくなったという話を聞いたことがある。
ロシアはともかくとして、ベラルーシなんか誰も行かねぇのに生意気なんだよ!「テロの標的」にすらならない貧乏国のくせに態度でかいぞ、ルカシェンコ!

と、3人でベラルーシ政府&ルカシェンコの悪口を言っている間にキエナ到着。
お婆ちゃんと女の子はヴィリニュスまで行くが、にゃおんちゃんはここで降りる。お婆ちゃんにハグし、「通訳してくれてありがとう。僕もリヴィウに行く予定だから、向こうで会えるといいですね。お気をつけて」と挨拶して別れる。

結局、諸事情によりにゃおんちゃんはリヴィウに行けなかった。あのお婆ちゃんは無事リヴィウへたどり着けたのだろうか?


《つづく》

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