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2007.10.19 (Fri)

2007モルドバ・ウクライナ旅行記(その28)

◆逃げるようにしてヤルタを去る

8月27日(月)
旅行も後半戦に突入。既にかなり疲れ果てているのだが、旅はまだまだ続く。
結局、昨夜もフルシチョフからの電話は来なかった。朝8時に起きて奴に電話してみるが、やはり応答が無い。それに、サソリがいる部屋にはこれ以上いたくないので、昨日計画したとおりヤルタを発ち、バフチサライを見てからドニプロペトロフスクへ向かうことにする。

3泊分の宿代を前払いしているので、主人と交渉してお金を返してもらわなくてはならない。という訳で隣の建物に住む宿の主人を訪ねて交渉開始。主人は性格も話し方も穏やかなのだが、丸ボウズ&全身に刺青ありで怖い。つたないロシア語でビビりながら交渉した結果、客引きのおばさんの取り分12$は返せなかったが、残りの48$は返してくれた。
すぐに荷物をまとめて、刺青だらけの宿の主人に見送られて出発する。いい人で助かった。

ヤルタから各地へのバス
ヤルタから各都市へ行くバス網。国内主要都市はもちろん、モスクワ、ミンスク、キシナウ行きもある。


トローリーバスに乗ってバスターミナルへ向かい、10時のバフチサライ行きのバスに乗る。隣の席にいた女の子二人組も旅行者で、自然と話をするようになった。彼女達はポーランド人で、ワルシャワから夜行列車を3本乗り継いで昨日の昼にヤルタへやって来たとのこと。「昨日までずっとシャワーを浴びれなくて、あたし達かなり汚い女の子だったよね」と言って笑っている。えーと、汚ギャル?
彼女達は日帰りでバフチサライを見てヤルタへ戻り、夜行バスでキエフへ向かうとのこと。若いだけあってタフ。虚弱体質のオヤジであるにゃおんちゃんには無理だ。

12時過ぎにバフチサライへ到着。彼女達はすぐに「ハーンの宮殿」へ行くと言うが、にゃおんちゃんは荷物を何とかしなくてはいけないので、先に行ってもらうことにする。
バフチサライの駅前は土埃が舞い上がっているうえに高い建物が全然無いので、西部劇に出てくるアメリカ西部の田舎町のような雰囲気。駅とバスターミナルで荷物の預かり所を探すが、いくら探しても無い。駅員に尋ねたところ、一言「ニェット」と言われて終了。はぁ・・・今日は重たい荷物を担いで観光するのか・・・。

駅で帰りの列車やバスの時間を調べていると、子どもがやって来て「お金ちょーだい」と言う。子どもに優しいにゃおんちゃんは、にっこり笑って「ダメだよー」と言うが、子どものほうもあっさり諦めない。
売店でジュースを買っているとさっきの子どもが再びやって来て、にゃおんちゃんの服の袖を引っ張って「金、金、金」。あまりにしつこいので、子どもに優しいにゃおんちゃんもついに堪忍袋の緒が切れて、凄みを効かせて一言「失せろ!」と言い放つ。英語で言ったのだが、子どもは何を言われたか理解したようで、二度と寄りつかなくなった。
小僧よ、お金は自分で働いて稼ぐものだ。元「労働者の国」の人民だろ、働け。

バフチサライ駅
バフチサライの駅。ショボいこと極まりない駅で、周辺にも薄汚い建物がいくつかあるのみ。



◆ハーンの宮殿で萌える

駅前から1番のマルシュルートカに乗り、田舎道を10分ほど走ったところでハーンの宮殿に到着。運賃は1UAH。いきなり人や車、建物が多くなったのですぐに分かった。
それにしても・・・バフチサライは人口3万人の小さな街とはいえ、その寂れ具合はにゃおんちゃんが住む「毛がに村」の比ではない。モルドバのソロカもそうだったが、旧ソ連諸国の田舎の寂れぶりは凄まじい。日本の田舎と比較したら、「人口÷5」(バフチサライの場合は、人口6,000人くらいの日本の田舎町と同等ってこと)くらいで考えないとショックを受ける。

さて、やって来たハーンの館。周りは岩山に囲まれていて、守りやすそうな地形であることが一目で分かる。岩山の上に兵を配置して、よじ登ってくるロシア兵を蹴り落とせば良いのだ。という訳で、館には高い城壁もお堀も無く、武田信玄の居城「躑躅ヶ崎館」よりもシンプル。
つーか、目と鼻の先にある岩山を抑えられたら、その時点で負けだわな。山の上から大砲を撃ちこまれておしまいだもの。


以前にも書いたとおり、クリミア半島は1783年にロシアに併合されるまでタタール人の国『クリミア・ハン国』の領土だった。タタール人ってのは、モンゴル帝国がロシアを支配した際に土着化したモンゴル人やトュルク系の民のこと。彼らの多くはイスラム教徒であるうえにコーカソイドとモンゴロイドの混血みたいな感じなので、コーカソイドでキリスト教徒のロシア人・ウクライナ人とは見た目からして全然違う。

本家のモンゴル帝国がぶっ潰れた後も、オスマン帝国に臣従して生き残り続けたクリミア・ハン国。ここは16世紀前半に建てられて以来、そのクリミア・ハン国の歴代のハーン(国王)が住んでいた館。イスラム様式の模様や飾りはあれど、アラブの歴史的建造物とは異なる。アラブというより、シルクロードにあったオアシス国家の建物に似ている。これは面白そうだぞ?

ハーンの宮殿入口
ハーンの宮殿の入口。イスラム風の紋様がとても綺麗です。

ハーンの宮殿内部
宮殿内部。こんな感じでお庭に花壇や芝生があって、それを取り囲むように建物が。


中に入ると正面に広い庭があり、その庭を取り囲むように建物が並んでいる。監視用の塔なのだろうか?「ハヤブサの塔」とかいう名前がついている高い塔もある。
建物内部はやはりイスラム風の飾りが多いのだが、どことなく中国というか東洋風な匂いもして、何とも不思議な感じ。「東洋とイスラムの折衷」と言おうか・・・。中央アジアの連中がこんなところまでやって来て、住み着いて国を作ったんだから、凄いとしか言いようがない。唯一残念なことは、タタール人が全然いないこと。文句はクレムリンに埋葬されているスターリンに言うことにしよう。

建物の奥に進むと居住スペースがあり、家具や食器など身の回りのものが多数展示されている。どれをどう見ても、他の土地で見たロシア帝国やソ連のものとは全く違っていて、実に新鮮。すげーなー、タタール人。いいなぁ、にゃおんちゃんもハーンになりたいなぁ。
しかし、この国はキプチャク・ハン国(チンギス・ハーンの孫がロシアに作った国)の弱体化によって自立した国。その瞬間からポーランドやロシアとの戦争を義務付けられている訳で、オスマン帝国からの支援があるとはいえ・・・やっぱりハーンになるのは止めておきます。死にたくない。

涙の泉  鉄の門
左:「涙の泉」:クリミア・ハン国最後のハーン、クリム・ギレイが愛人の死を嘆き「石にも涙を流させよ」と命じて作った泉。左右に並ぶ受け皿から、水が涙のようにポトリと落ちて流れていく。
右:「鉄の門」:イスラム風の精巧な彫刻が施されている門。半円の中央にあるのがハーンの紋章らしい。ここから中には入れないので、門の向こうに何があるかは不明。

居住スペース
館の住人の居住スペース。アジア風でしょう?中々、快適そうです。

タタール人男性の服 タタール人女性の服
タタール人の服。一瞬、「ハーンになりたい」と思わせたほど素敵な一品。



【旅の情報:ヤルタ編】
・シンフェローポリ-ヤルタ間のバスは、ひっきりなしに走っている。運賃は18UAH。トローリーバスならもっと安いが、そのかわり死ぬほど遅い。
・ヤルタのバスターミナルは市街地から数kmほど離れた街外れにある。中心部への移動はマルシュルートカまたは市内を走るトローリーバスで。運賃は1UAH程度だったと思う。
・リヴァーディア、ツバメの巣へ行くには、27番か37番のマルシュルートカで。運賃は3.5UAH。乗り場は「クリム・ホテル」の側にある小さな公園。マルシュルートカがたくさん止まっているので、すぐに分かる。
・ヤルタ港とツバメの巣を結ぶ遊覧船もある。20UAH。リヴァーディア行きは無い。
・にゃおんちゃんのようにホテルではなく貸し部屋を利用したければ、バスターミナルに客引きがたくさんいるので、彼らと交渉すると良い。部屋の写真を持っている人も多いので、判断材料にできる。言うまでもないが、英語は通じない。
・街外れでも良ければ、かなり安い部屋もある。バスで移動する手間を惜しまないなら、モスクワ通りやキエフ通り沿いの部屋などは街外れでも良いかもしれない。
・バフチサライ行きのバスは8時、10時、11時。運賃は25UAH、所要時間は約2時間。
・もっと遅い時間のバスもあるが、日帰りでヤルタに戻る、またはシンフェローポリに移動するつもりなら、お勧めしない。ただし、バフチサライ駅から夜行列車(セヴァストポリから各地へ行く列車)に乗るなら話は別。


《つづく》

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