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2007.09.22 (Sat)

2007モルドバ・ウクライナ旅行記(その14)

◆沿ドニエストルの戦い(後編)

キシナウ行きのバスに乗ったからといって安心するにはまだ早い。家に着くまでが遠足だ。
そしてバスは国境へ到着、まずは沿ドニエストルの出国手続。周りの人が手にしているパスポートを見ると・・・表紙に「CCCP」と書いてあるのが見えた。
噂は真実だった。

沿ドニエストル共和国のパスポートには「CCCP」と書いてある!

∩ ( ゚∀゚)彡ソ連!ソ連!

外国人は全てバスから降ろされる。今度はにゃおんちゃん一人ではなく、モルドバのパスポートを持つ親子、そしてウクライナのパスポートを持つおじさんも一緒。
ウクライナ人のおじさんはにゃおんちゃんの顔がこわばっていることに気づいたのだろうか?「国境だからパスポート・チェックするだけ。大丈夫、大丈夫」と声をかけてくれる。おじさんの心遣いにニッコリ微笑んで返事をしたにゃおんちゃんだが、もしかするとその笑顔は引きつっていたかもしれない。
ティラスポールは事前に想像していたような「ソビエト・テーマパーク」ではなかったとはいえ、俺はまだこの国を信用していないのだ。お前らは絶対隠れて悪いことしてるに違いない。


係官はにゃおんちゃんが入国時にもらった紙(入国証?)を回収し、パスポートをチェックする。何を言われるかと思ってドキドキしていると、無言のままパスポートを返してくれた。あれ?
「え?これでおしまいなの?」とキョトンとしていると、係官は首を振って「バスに乗れ」という仕草をする。どうやら、これでおしまいらしい。

にゃおんちゃん、何も盗られずに沿ドニエストル脱出に成功。

ほっとしたのもつかのま、入国証の写真を撮り忘れていたことに気づいて凹む。だって、回収されると思ってなかったんだもん!鎌とハンマーの国章が押してあるエグい紙だったのにー。偽ソ連へ行かれる皆様、入国証の写真を撮っておくことをお勧めします。
続いてモルドバへの入国手続き・・・と思っていたら、バスの運転手が窓越しにモルドバ軍の兵士と30秒ほど会話して終了。パスポート・チェックは無し。

えー?悲壮な覚悟をして国境にやって来たのに、この拍子抜けしちゃう展開は何なんですか!
いや、何事も無いほうがいいんだけどね。



◆キシナウの夜

キシナウへ到着し、携帯電話を見るとヘレンから「トランスニストリアに無事入国できた?」というSMSが届いていた。彼女に電話をすると、開口一番「連絡が無いから、あなたは国境で捕まったに違いないと思って心配していたのよ!」と言われた。
彼女はよほど心配だったようで、これからすぐに俺に会いに来るという。いやー、心配かけてごめん。拍子抜けするほど何も無かったんだけどねぇ。

潮を吹くほど汗をかいていたので、一旦ホテルに戻ってシャワーを浴びる。フロントで教授達のことについて尋ねると、11時頃にチェックアウトしたという。当初の予定どおりティラスポリへ向かったのだろうか。
まあ、いいさ。彼の電話番号は知っている。オデッサかクリミアで再会できるだろう。


22時にヘレンと合流。タクシーに乗ってレストランへ行き、食事をする。最初に会ったときと違って、彼女はおしゃれな服を着ていて化粧もばっちり。おぉ、気合入ってますな。俺はヨレヨレですが。
かなりくたびれていていたので、肉やら魚やらを食いたい気分ではなかった。何を食おうか悩んでいると、ヘレンが『ママリーガ』という料理を勧めてくれた。モルドバのナショナル・フードだというので試してみることにする。

ビールを飲みながらトランスニストリアの話をしていると、料理がやってきた。
ママリーガはコーンミールに牛乳とバターを練りこんで煮た料理で、おろしチーズを振りかけて玉子焼きや味付けした肉と一緒に食べる。モルドバ人女性は、このママリーガとサルマーレ(ロールキャベツのサワークリーム煮)を作れて初めて一人前と認められるそうだ。

ママリーガ
これがママリーガ。あっさりしてて美味しいです。朝食や昼食にはぴったりかも。

ご飯を食べた後もトランスニストリアの話をしていたのだが、やがてウェイターがやって来て店を閉めると言うので移動することに。ヘレンはまだ付き合ってくれるというので、コーヒーを飲みに行くことに。
コーヒーを飲みながらモルドバの国内事情について話す。彼女もこういう話は嫌いではないようで、真夜中のコーヒーショップで延々と真面目な話題について話す二人。色気も何もありゃしないが、別にいいんだよ。にゃおんちゃんは「女の子をナンパしに来たアホな外国人」じゃないからな。


やはり、にゃおんちゃんの推察どおり、1ヶ月の平均給与が100~200$程度のモルドバ人がそれなりの生活水準を維持しているのは、ソ連時代の遺産があるからであり、お金のかからない生活(例えば野菜は自分で栽培して店で買わないとか、足りないものを隣近所や親戚同士でお互いに融通しあってるとか)をしているからだという。
しかし、それにしたって光熱費はここ数年で何倍にも値上がりしてるし、現金で払わなくちゃいけないものもたくさんあるわけで、結局は多くの人がロシアやルーマニアへ出稼ぎに行くのだという。ルーマニア人ですら国内で稼げなくてフランスやらドイツやらへ出稼ぎに行くのに、モルドバ人はそのルーマニアへ出稼ぎに行くのだ。

「やっぱりルーマニアと合併したら?」と言いたくなるが、たった数日の滞在でも両者のメンタリティが微妙に異なるのが分かる。上手く説明できないが、都会人と田舎者の違いというか、商人と農民の違いというか、メンタリティが異なるのだ。現実には両国の統一は容易ではないだろうし、仮に統一したとしてもマイノリティとなるモルドバ人は相当な不満を持つに違いない。 だってこの国ロシア人多いし、皆ロシア語喋ってるし。統一なんて無理。
にゃおんちゃんが感じた両者の違いをヘレンに説明したところ、彼女は「そうよ、モルドバ人とルーマニア人は兄弟だけど、同じではないのよ」と嬉しそうに答えた。愛国少女・・・。

彼女はモルドバの貧しさの元凶として、教育水準の低さを挙げた。モルドバ人の進学率は周辺諸国と比較してもそれほど低いわけではない。しかし、高等教育機関のレベルが物凄く低いのだという。教員や研究者の給与水準が低すぎて、優秀な人材が国外へ流出してしまったからだ。
「君も大学を卒業したら、どこか他の国に行くのかい?」と質問すると、彼女は暫し考え込んだ後、「まだ分からない」と答えた。彼女の脳裏にはどの国がよぎっていたのだろうか。


へレンが眠いと言い出したので帰ることに。時計を見ると午前2時。
えー?にゃおんちゃん、毎晩夜遊びしてロクに寝てないし、今日は炎天下にも関わらず散々歩き回ったのに、どうして平気なんだ?夜になると目が冴えて元気になるタイプとはいえ、調子に乗っていると後で大変なことになるかもしれない。旅はまだ始まったばかりなのだ。

明日はホテルをチェックアウトする。多分、夜行バスでオデッサへ向かうことになるだろう。昼間は何をして過ごそうか・・・。これ以上キシナウにいても退屈するだけだろう。
モルドバから北に150kmほどのところにソロカ(Soroca)という街がある。アントネスクと行く予定だったのだが、奴がトンヅラしてポシャったことを彼女に話したところ、「私のお母さんはソロカ出身で、私は子どもの頃から何度もあそこへ行っているのよ。とても美しいところだから是非行きなさい。早起きして行けば日帰りできるから」と言われる。
よし、それじゃ明日はソロカへ行ってみようか。早起きできるかな・・・?


《つづく》

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