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2007.09.08 (Sat)

2007モルドバ・ウクライナ旅行記(その5)

◆Welcome to the Hotel Chişinău

「ホテル・カリフォルニア」といえばTHE EAGLESの名曲だが、ここはモルドバ・キシナウ。
「ホテル・キシナウ」のモルドバ・クォリティに驚愕することに。


にゃおんちゃんにとって6番目に訪問した旧ソ連諸国となったモルドバ。8月19日(日)、その首都キシナウ(Chişinău)にやって来た。これはモルドバ語(ルーマニア語と殆ど一緒で、方言くらいの違いしかない)の名前で、ロシア語ではキシニョフ(Kishinev)という。

キシナウはそれほど歴史のある都市ではなく、19世紀初頭にベッサラビア地方がロシア帝国へ割譲された際にロシア人によって開発された街。今ではモルドバ人(約68%)、ロシア人(約14%)、ウクライナ人(約8%)が多く住むが、かつてはユダヤ人とジプシー(ロマ族)が多く住む街だったという。皇帝の勘気を蒙ってこの地に流刑となったロシアの有名な詩人プーシキンは、この街をソドム呼ばわりしている。
残念ながら現在のキシナウはそんな悪徳の都ではなく、だだっ広い道路が碁盤の目のように走る何の変哲もないソ連風都市。第二次世界大戦で焼け野原になっちゃったのが理由だから、仕方ないけどね。そんな訳で歴史的価値のある史跡や建築物など全く無いに等しい。
人口は約65万人で、熊本市より少し小さい程度。


ホテル・キシナウさて、そんな何も無い、あるのはオンボロ高層アパートのみ、という貧乏臭い街へやってきたにゃおんちゃん。時間は19時を過ぎ、薄暗くなり始めている。さっさとホテルを探さないと。
この街の安宿は駅と繁華街のちょうど真ん中くらいの地区に固まっている。事前にリストアップしてあったのは「コスモス」「ナツィオナール」「キシナウ」の三つ。いずれも旧インツーリスト系(かつてのソ連国営旅行会社)のホテルなので、決して良いホテルではないだろうが、値段もお手頃で外国人が滞在するには不自由が無さそう。

このホテルを順番に回って値段を聞いた結果、一番安かった「ホテル・キシナウ」に泊まることに決定。他の二つがいかにもインツーリスト系ホテルって感じの無骨なソ連式ビルだったのに対し、このホテルは少しクラシックな外観を持つ。ただし、ロビーはどのホテルもショボくて薄暗くて辛気臭い。やっぱりこの国はベラルーシ以下だ。
フロントに料金表が掲示されているが、地元民390MDL、ルーマニア&CIS諸国民400MDL、外国人480MDLと思いっきり外国人料金が設定されている。ロシアやウクライナでは既に撤廃されたのに・・・。やっぱり、この国はダメだ。('A`)


フロントのお姉さんは英語を話す。部屋を見てから判断してもいいと言うので、先に部屋を見せてもらうことにした。エレベーターはソ連式のポンコツ、廊下は歩くとギシギシと軋む。外観のみならず中身もクラシックなようで・・・。
見せてもらった部屋はツーリストクラスのシングルルームなのだが・・・これが酷い。ボロくて薄汚いじゅうたん、旧ソ連時代そのままの古ぼけた電話、埃をかぶった水差し、まるで冷えない冷蔵庫、そしてタイルがはがれて壁が崩れてるバスルーム・・・。
これで480MDLかよ?どう見ても1泊2,000円程度の価値しか無い。おまけにお湯が使えるのは朝晩の8~10時のみだという。ほんとにベラルーシ以下ですよ、お前ら!

しかし、長旅でヘロヘロなのに、重たい荷物を背負ってクソ暑い中を歩いて汗だくになり、もうヘトヘトなのだ。もういいよ、ここでいい。どうせ他のホテルも似たようなものだろ。
ホテルを探している最中に両替屋を見つけて、さらに150USDほど両替しておいたので金もある。というわけで、フロントに戻り3泊分前払い。あー、こんなホテルに3泊もするなんて・・・。金さえあれば、外資系のもっと綺麗なホテルに泊まれるのに・・・。貧乏はつらい。

部屋の様子
ソ連時代からそのまま、といった雰囲気

驚愕のバスルーム
ボロボロのバスルーム。しかもお湯は1日4時間しか使えない。

ソ連式電話
ソ連式電話・・・。ちなみに、内線しか使えません。



◆局地的日独同盟締結 in モルドバ

フロントへ戻って宿泊の手続をしていると、新たに2人組の宿泊客がやって来た。中年のおじさん二人で、ドイツのパスポートを持っている。フロントのお姉さんに「レギストラーツィアは必要なの?」と尋ねると、そのドイツ人のひとりが英語で「ここはロシアじゃないから必要ないよ」と答えた。
えーと・・・ビジネスマン?「いや、観光客さ。モルドバに来たのは7年ぶりだ」と答えるそのドイツ人。どこから来たのか聞かれたので「日本」と答えると、「女の子と遊びに来たのか?」と言われる・・・。えー?モルドバってやっぱりそういう国なのー?

宿泊手続きをしながらそのドイツ人と話をする。二人は友達同士で、自家用車でドイツからハンガリー、ルーマニアを経てモルドバにやって来たのだという。数日ほどここに滞在した後、クリミア半島(ウクライナ)にあるイェフパトリアという街へ行くのだという。何でも、その街で開かれるテクノ・ミュージックの大きなフェスティバルを見に行くそうだが、彼ら自身もよく知らないらしく「そのフェスティバルについて何か知らないか?」と聞かれた。
ドイツでテクノと聞くと「クラフトワーク?」なんて言っちゃうレベルのにゃおんちゃんが、そんなことを知るはずも無い。

手続きを終えて部屋へ行こうとすると、「俺達これから飲みに行くんだけど、お前も一緒にどうだ?」とお誘いを受ける。にゃおんちゃんは基本的にこういうお誘いは断らないことにしてる。出会いは大切にしないとね。相手は同じホテルに泊まる旅行者、ややこしいことにはなるまい。
「21時集合だ」と言われ、大急ぎでシャワーを浴びて服を着替え、フロントへ戻る。が、彼らが下へ降りてきたのは21時半・・・。時間に几帳面なのは日本人でした。


ドイツ人二人組の名前は、教授と長官(共に仮名)。仮名の由来だが、教授のほうは職業が本当に大学の教授で、長官のほうは本名がオルポ(秩序警察)長官だったSS上級大将のあの人と同じ名前だから。
教授はロシア語ペラペラで、仕事柄ロシアに行くことが多く東欧に詳しい。長官のほうはかつてブラジルに長期間住んだ経験を持ち、ポルトガル語を話せる。二人ともシラフの時は普通に英語を話すが、酔っ払うとドイツ訛がキツくなって何を言っているのか分からなくなるのが難点。

教授が「夏休みに俺の車でウクライナに行って遊ぼうぜ」と長官を誘ったそうだ。教授は以前にもモルドバに来た経験があり東欧にも詳しいので平気な顔をしているが、長官のほうは東欧に来るのは初めてらしく、キシナウの街やホテルのボロさに閉口して早くも「早くウクライナに行きたいよ・・・」とボヤいている。
にゃおんちゃんもキシナウの街のみすぼらしさに驚いたことを話したところ、「お前の気持ちはよーく分かる」と激しく同意された。


「ドイツ人2名+日本人1名、そしてイタ公はいない」という理想的な局地的日独同盟を締結した我々は、教授が雇ったモルドバ人ドライバー、アンドレイの運転で夜の街へと向かった。
教授の車はもちろんメルセデス・ベンツ。コンバーチブル式の屋根を持つジープのような車だ。アンドレイはドイツ車を運転できて興奮してるのか、メチャクチャ飛ばす。信号が青になった途端にフル加速するし・・・。そのDQNな運転やめれ。
教授曰く、「彼をいくらで雇ったか知りたいか?時給1USDだぜ。この国は信じられないほど物価が安い。ドイツ人や日本人にとっては端金で豪遊できる国なのさ」

教授はモルドバ人を貧乏人と馬鹿にしているのが分かる。馬鹿にしているというか、「所詮、こいつらは貧乏人で、金次第でどうとでもなるからな」という感じで、アンドレイをアゴでコキつかう。ドイツとモルドバの経済格差や旧ソ連諸国の実情から考えれば至って現実的な思考なのだが、甘ちゃん日本人のにゃおんちゃんはそこまで割り切れなくて複雑な気分になる。



◆にゃおんちゃん、最低の親に怒る

我々が向かった先は「サン・シティ」というショッピング・モール。近くには見るからに高級そうなホテルがあり、このモール自体も貧乏人には縁が無さそうな雰囲気を放っている。例の和食レストラン「海苔」はこの建物の中にある。
教授が「おお、あそこに日本料理の店があるぜ」と言うが、我々が向かったのはその向かいのレストラン。この店のウェイトレスはボティコン(死語か?)風の過激なスーツを着ており、ロシア語が堪能な教授は早速ウェイトレスにちょっかいを出している。長官はロシア語で書かれたメニューと悪戦苦闘しながら、教授をちらりと見て「こいつはビョーキなんだ。気をつけろよ」とつぶやいた。どうやら教授は東欧美女フェチらしい・・・。

にゃおんちゃんは何やら魚料理を頼んでみたが、見事に失敗。何故か大量についてきたフライドポテトを食って腹を満たす。教授は相変わらずウェイトレスのおねーちゃんにちょっかいを掛け続け、ナンパしている。彼女の胸にあるネームプレートには「オクサナ」と書かれている。ロシア人の名前だね?
「ええ、私はロシア系だから」と英語で答える彼女。そういえば、さっきから聞こえてくる周りの会話はロシア語ばかりだ。街の案内表示や広告は殆どがルーマニア語で書かれているが。そのことをオクサナに尋ねると、「殆どの人は両方話せるけど、ロシア語で会話することのほうが多いかなぁ」という答えが返ってきた。
あれー?モルドバって一度は「俺達、ルーマニアと合併しちゃわね?」って言い出したことがあるくらい民族主義に燃えた国なのに、ロシア系の彼女はともかく、他のモルドバ人はなんでロシア語喋ってるわけ?分からん・・・。


ご飯を食べていると、子供が物乞いにやって来た。えーっ?
ロシア語の分かる教授はその子と何やら会話した後、わずかばかりのお金を渡していたが、怒り心頭のにゃおんちゃんは子供にこんなことをさせる親に説教してやろうと思い、その子に「おまいの親のところに連れて行け」と言う。突如立ち上がって子供の手を引いてどこかへ行こうとするにゃおんちゃんを見た教授が驚いているので事情を説明すると、「この国には、こんな子供はそこらじゅうにいるんだ。止めておけ」となだめられる。

そういえば、こんな夜だというのに道路の向こう側でも子供が花束を売っているのが見えた。決してみすぼらしい身なりではないが、どう見てもまだ8歳とか10歳程度の子供だ。大人がやってるならね、まだ分かるのよ。にゃおんちゃんもお金あげたかもしれない。ウクライナでもリトアニアでも物乞いの年寄りはたくさん見たしさ。
でも、子供にこんなことさせてるのはモルドバだけ。モルドバ、最低!


律儀なにゃおんちゃんは「オクサナ、教授が君の電話番号を知りたがってるよ」と援護射撃をしたが、結局教授は彼女のナンパに失敗し、食事を終えた我々は飲みに出かけた。ちなみに、たらふく飲み食いしても一人2,000円にもならなかった。「な、本当に安いだろ?」と教授。

車の中で「お前はハウス・ミュージックは好きか?」と尋ねてくる教授。どうやらクラブへ行くようだ。 初日から夜遊び全開かい・・・。どうなることやら。


【旅の情報:キシナウ編その2】
・にゃおんちゃんが泊まったホテル・キシナウは、ツーリストクラス(シングル)で480MDL。コスモスやナツィオナルはもう少し高くて、580~600MDL程度だったと思う。他の二つは泊まっていないので何とも言えないが、建物のボロさやロビーの雰囲気から見てそれほどの違いは無いだろう。
・ホテル・キシナウでもビジネスクラスの部屋は少しマシらしいが、そんな金があるなら1000MDLくらい払って「ベスト・ウェスタン」とか外資系のホテルに泊まったほうがいいかも。
・物価は安い。高そうなレストランでご飯を食べても100~150MDL。安食堂なら50MDL。タバコはにゃおんちゃんが吸っているラッキーストライクで8MDL。ジュースやミネラルウォーターも6~7MDL程度だった。
・短期滞在の場合、レギストラーツィア(レジストレーション)は必要なし。1ヶ月以上滞在する場合はオーヴィル(OVIR:外国人ビザ登録部)に行って手続きする必要があるが、それはモルドバに限らずウクライナなどでも同じこと。


《つづく》

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テーマ : ヨーロッパ旅行記 - ジャンル : 旅行

09:32  |  2007モルドバ・ウクライナ  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

やっぱり、にゃおんちゃんの旅行記は面白い。
今回の旅行記は完結してほしいなぁ。
haru |  2007年09月09日(日) 14:25 |  URL |  【コメント編集】

●うううっっ・・・

ありがとうごぜぇますだ、お代官様。
今回は完結させるぞー。
にゃおんちゃん |  2007年09月09日(日) 14:39 |  URL |  【コメント編集】

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