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2007.05.13 (Sun)

【黒猫ポンセの野望】「HEARTS OF IRON II」リプレイ(その26)

これまでの経過はこちら
話が訳の分からない方向へどんどん進んで行き、ポンセの中の人は執筆に苦しんでおります。あまりに苦しいのでルーマニアヘ逃亡(本物語の元となるドイツでのプレイを放置して、ルーマニアでプレイして遊んでいた)しておりました。
この先、どうなるんでしょうねぇ・・・はぁ・・・。


◆ベンガルの虎、スバス・チャンドラ・ボース - 1941年4月のある日

バクーを発ったドイツ・インド軍集団がインドへの通り道となるイランを攻略していた4月のある日、ポテンテはローゼンベルクに呼び出され、東方占領省で一人のインド人に会った。

アルフレート・ローゼンベルク

やあ、カール。忙しい中、よく来てくれた。今日は君に会わせたい人物がいるのだ。
紹介しよう。彼がスバス・チャンドラ・ボースだ。

スバス・チャンドラ・ボース

これは驚いた。ゲルマン民族至上主義を掲げるナチ党にあなたのような有色人種・・・じゃなくて黒猫がいるとは。

カール・ポテンテ

ネ、ネ、ネタジ!ガンジーやネルーと並ぶインド独立運動の指導者じゃないですか!
お会いできて光栄です。私の場合は、毛が黒いのであって肌は黒くないですけどね。


「ネタジ」(指導者という意味)の敬称を持つスバス・チャンドラ・ボースは、ガンジーやネルーなどが集った独立組織『インド国民会議』で議長を務めた経験もある有名な独立運動家だ。しかし、ネタジの掲げる急進的かつ左翼的主張は穏健派のガンジーやネルーと対立し、彼は議長の辞任に追い込まれていた。
その後、イギリス当局による逮捕・自宅軟禁を経て、ネタジはインドを脱出。アフガニスタンからソ連を経てベルリンへやって来たのだった。

スバス・チャンドラ・ボース

私はガンジーやネルーと違ってバリバリの武闘派ですよ。自由や独立は自らの手で勝ち取るものだ。彼らのやり方ではインドが独立するのに100年かかる。

カール・ポテンテ

しかし、あなたはボリシェヴィキを賛美したことによってガンジーやネルーと対立し、「インド国民会議」を追い出された身。そのあなたがどうしてベルリンへ?

スバス・チャンドラ・ボース

ソ連があなた達ナチス・ドイツによって打ちのめされた今、もはやスターリンは頼れますまい。私はインドが自由を得るためなら、悪魔とだって手を組みますよ。

アルフレート・ローゼンベルク

ははは、私達は悪魔か。

スバス・チャンドラ・ボース

それは言葉のあやですよ。もちろん、ただで協力しろとは言いません。手土産にインド人旅団2,000人を率いて来ました。自由に使ってください。

アルフレート・ローゼンベルク

総統もリッベントロップも、ネタジと会おうとすらしないのだ。私が掛け合ったが、総統は「インドの独立など150年かかる」と言って全く相手にしてくれなかった。

スバス・チャンドラ・ボース

中東に展開しているドイツ軍がインドに到達するのは時間の問題だ。そしてあなた達は多分、難なくイギリス軍を追い払うだろう。しかし、私にも協力できることがあるはずだ。

カール・ポテンテ

確かに、あなたのほどの大物からの協力があれば、占領政策に何かと便利でしょうね。
しかし、ドイツがイギリスに代わってインドを植民地にしようとしたらどうします?

スバス・チャンドラ・ボース

ポテンテさん、私の目は節穴ではない。ドイツには、イギリスのように徹頭徹尾インドを支配する力は無いし、そもそもヒトラー総統にはそんなつもりは無い。

カール・ポテンテ

うーむ・・・さすがネタジ。我々の足元は見透かされている。

スバス・チャンドラ・ボース

もし、ドイツがイギリスと同じことをしようとすれば、その時は私は日本かアメリカの力を借りて再び戦うまでのこと。

アルフレート・ローゼンベルク

どうだい、カール。彼が率いるインドを見たいと思わないかね?

カール・ポテンテ

分かりました。総統を説得してみます。

総統官邸に戻ったポテンテがネタジの話を持ち出したところ、ヒトラー総統は露骨に嫌な顔をしたが、ポテンテはいずれインドを独立させる際にはその受け皿となる組織が必要であること、ネタジはその組織のリーダーとなるにふさわしい人物であることを力説した。
数日後、ポテンテとローゼンベルクのお膳立てによってネタジと面談した総統はすっかり彼の人柄に魅かれ、中東で捕虜にしたイギリス軍のインド人兵士を使って『インド国民軍』を設立し、それをネタジに与えるよう指示した。


その数ヵ月後、ポテンテは再びローゼンベルクに呼び出された。今度はイギリスから奪い取ったパレスチナやトランスヨルダンの取り扱いについてだった。

第1次世界大戦でオスマン・トルコを破ったイギリスは、オスマン帝国がアラブに持っていた土地を手に入れた。ところが、腹黒紳士イギリスは利害関係が絡む相手それぞれと矛盾する3つの約束を交わし、これがその後の混乱を生む火種となった。
まず最初に同盟国フランスと結んだ『サイクス=ピコ協定』で、手に入れた土地を英仏で山分けにすることを密約した。次にメッカの太守でアラブの名門ハーシム家の当主フセインと交わした『フセイン=マクマホン書簡』で、戦争が終わったらアラブ人統一国家を作ることと引き換えに第一次世界大戦への協力を取り付けた。そして最後が当時のイギリス外相アーサー・バルフォアがユダヤ系イギリス人資産家ウォルター・ロスチャイルド卿に宛てた書簡で述べた『バルフォア宣言』で、パレスチナにユダヤ人国家を建設することを約束した。

イギリスはこれらの約束によってフランスと共同歩調を取り、アラブの反トルコ勢力を援軍とし、ユダヤ人から資金援助を受けて第一次世界大戦を勝ち抜いた。ところが、イギリスは戦争が終わるとアラブ人とユダヤ人との約束を反故にし、シリアとレバノンをフランスをフランスに割譲したのを除き、残りの地域をイギリスの委任統治領として独り占めしてしまった。
もちろん、これではアラブ人が納得しないので、イギリスはフセイン・ハーシムの三男をファイサル1世としてイラク国王に就けて誤魔化した。

※史実では次男アブドラもヨルダン国王になっているが、ゲーム上ではヨルダンは存在せず。


その後、イギリスの委任統治下のパレスチナではシオニズム運動(聖地エルサレムにユダヤ人の故郷を作る運動)が本格化し、パレスチナ人から土地を買い取って移住するユダヤ人が増えると、土着のアラブ人(パレスチナ人)との衝突事件が頻発するようになった。アラブ人とユダヤ人の衝突に手を焼いたイギリスは、1937年にパレスチナをアラブ人国家とユダヤ人国家に分割する案「ピール分割案」を提示したが、両者から反発を食らって頓挫してしまった。
さらに、マホメット直系の子孫を自称するエルサレムの名門フセイニー家の当主モハメド・アミン・フセイニー率いる過激派「アラブ高級委員会」が、イギリス軍やユダヤ人を襲撃するようになったためパレスチナは大混乱に陥っていた。

ところが、あまりに派手に暴れすぎてイギリス軍に目をつけられたフセイニーは、中東にいられなくなりベルリンへと逃げて来たのだ。他でもない同志ローゼンベルクの頼みなので、ポテンテは渋々ながらもこのテロリストと面談した。

アミン・フセイニー 

イギリスの三枚舌外交によってパレスチナは混乱している。何とかして欲してくれ。

カール・ポテンテ

フセイン=マクマホン書簡もバルフォア宣言も無効ですよ。あれはイギリスがやったことで、我が国は無関係です。

アミン・フセイニー

では、ドイツはパレスチナをどうしたいのだ?それから、何故アラブの兄弟であるイラクを攻撃したのだ。前イラク国王ガジ1世(ファイサル1世の息子)は親独的な人物だったのに!

カール・ポテンテ

イラクはイギリスに付き従って、我が国とトルコに対して宣戦布告したのですよ。
攻撃されて当然ではありませんか?

アミン・フセイニー

アラブの土地はアラブ人のものだ!今すぐパレスチナからユダヤ人どもを追い出すのだ!

アルフレート・ローゼンベルク

そもそも、イラク国王の実家ハーシム家はアラブ人の統一国家建設を目指している。あなたが主張するパレスチナ単独の独立など認めていないが?フセイニーさん。

アミン・フセイニー

サウド家にメッカを追われたハーシム家など、どうなろうと知ったことではない!

カール・ポテンテ

だったら、その分家のイラクもどうなろうと知ったことではないのでは?いずれにせよ、我が国に対して何ひとつ協力していないあなたに指図を受ける筋合いは無い。

アミン・フセイニー

ぐぬぬぬ・・・。

※史実のガジ1世は1939年に事故死しているが、ゲームの世界では存命中。

第一次世界大戦が始まると、ハーシム家当主フセイン・ハーシムは「フセイン=マクマホン書簡」に従ってオスマン・トルコに対して反乱を起こし、1916年にメッカに「ヒジャーズ王国」を建国して独立を宣言した。さらに三男ファイサルはイギリス軍の情報将校トーマス・エドワード・ロレンス(アラビアのロレンス)の指揮の下、アラブ反乱軍を率いてシリアからトルコ軍を追い払い、ダマスカスに「アラブ臨時政府」を樹立した。
しかし、イギリスの裏切りによってアラブ臨時政府はフランスに叩き潰され、さらにヒジャーズ王国もリヤドを拠点とするサウド家率いる「ネジド王国」(後のサウジアラビア)によって攻め滅ぼされてしまった。

 カール・ポテンテ

フセイニーさん、どうして私があなた達に対して非協力的か分かりますか?

 アミン・フセイニー

それは我々がイスラム教徒だからだ!

 カール・ポテンテ

違いますよ。トルコ人もイスラム教徒だが、我々の同盟国です。

 アミン・フセイニー

それでは何故なのだ?!

 カール・ポテンテ

どの民族も民族自決に基づく統一国家建設のため、団結してこの厳しい時代を乗り切ろうとしています。インド人やユダヤ人とて例外では無い。しかし、あなた達アラブ人だけは違う。

 アミン・フセイニー

そ、そんなことは!

 カール・ポテンテ

ハーシム家が統一アラブ人国家を目指しているにも関わらず、サウジアラビアはそのハーシム家を攻撃してアラビア半島の大半を乗っ取り、そしてあなたはパレスチナ単独の独立を目指している。

 アミン・フセイニー

・・・・・・。

 カール・ポテンテ

イエメンやオマーンはあなた達の敵である連合国に加わっているし、内陸部は無数の土侯が群雄割拠している。アラブ人は団結せず、各人がそれぞれの思惑や野心に従って動いているではないか!我々はそのような相手は信用できないのです。

 アミン・フセイニー

くそっ!このアラブの敵め。覚えてろ!

 アルフレート・ローゼンベルク

カール、君は被抑圧民族に対して同情的な人物だと思っていたが・・・。
あれでは「アラブ人はユダヤ人にも劣る」と言っているようなものではないか。

カール・ポテンテ

アルフレートさんは「アラビアのロレンス」の話を知っていますか?

アルフレート・ローゼンベルク

いや、詳しくは知らないが。

カール・ポテンテ

あれを読めば、私の言ったことの意味が分かりますよ。


《つづく》

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17:28  |  黒猫ポンセの野望  |  TB(1)  |  CM(5)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

確かアラビア半島やエジプトまで制圧すればアラブの統一国家としてアラブ連合が独立できましたね。
通りすがり |  2007年05月14日(月) 22:01 |  URL |  【コメント編集】

イラク、シリア、レバノン、ヨルダン、パレスチナ、エジプトを占領してますので、現状でも既にアラブ連合の建国が可能ですが、どうしようか迷っています。
ゲーム上の問題ではなく、こちらのお話的に色々と都合が悪くて・・・。行き当たりばったりで話を進めるからこういうことになるわけで・・・(欝)
ポンセの中の人 |  2007年05月14日(月) 23:12 |  URL |  【コメント編集】

ぬう、アラブ連合という手があったのか。

…しまったわい。
Guicho Zurdo |  2007年05月14日(月) 23:36 |  URL |  【コメント編集】

●アラブ連合 www

たった3年で連合解消の? 無理無理
枠 |  2007年05月19日(土) 20:14 |  URL |  【コメント編集】

一年でつぶれた「トランスコーカサス連邦」というのもありますが。
ポンセ |  2007年05月20日(日) 00:26 |  URL |  【コメント編集】

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インド国民会議(-こくみんかいぎ、INC:Indian National Congress)は、インドの政党。国民会議派、コングレス党(''Congress Party'')とも称される。世界では中国共産党に次いで規模が大きい政治団体である(民主主義国家の中では世界最大)。中道左派で民主社会主義を掲
2007/07/31(火) 05:19:03 | インドが気になったぞ

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