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2007.05.03 (Thu)

【黒猫ポンセの野望】「HEARTS OF IRON II」リプレイ(その24)

これまでの経過はこちら
GWだっつーのに、笹やぶの中を歩き回る羽目になって機嫌悪し・・・。


裏切りのクリスマス・キャロル - 1940年12月24日~25日(ぎ印ドイツ帝国暦2007年5月3日

Guicho Zurdoの元を飛び出し、自らの手による新たな歴史の構築を目論んでから5回目のクリスマス・イブ。ポテンテはこの日をベルリン市内にあるシャリテ大学病院で迎えた。
アホなことをしてGuicho Zurdo共々セーブデータを破損したことに怒った枠少尉はポテンテに殺人パンチをお見舞いし、哀れな黒猫補佐官は脳震盪を起こして病院へと担ぎ込まれたのだ。幸いなことに、顔が腫れあがった以外は異常は無く、夕方には退院して自宅へと戻った。

そしてこの日、アルメニア大統領オザニアスから送られた最上級のアルメニア・コニャックと、グルジア国王チヴェジェゼ2世から送られた高級キャビアがベルリンの総統官邸に届いた。ナチス・ドイツの属国たるアルメニアやグルジアにっとては、朝貢の一種といったところか。
これを知ったヒトラー総統は官邸で働く職員を集めてクリスマス・パーティーを開き、日頃の苦労をねぎらった。 出席者がコニャックとキャビアに舌鼓を打つ中、ポテンテ補佐官は会場の隅っこで隠れるようにビスケットを食べて過ごしていた。顔が腫れあがっているうえに、コニャックやキャビアのような高級品など飲み食いしたことが無い労働者階級出身の彼にとって、パーティーへの出席は苦痛以外の何物でもなかった。

コニャックやキャビアを見て目を輝かせている枠少尉を見たポテンテは、やがて誰にも気づかれないようにそっと会場を出た。総統の懐刀として恐れられる黒猫補佐官は、腫れあがってお岩さんのようになった顔の下に、その異名に似合わぬ穏やかな微笑を浮かべて自分の執務室へと向かった。
「彼女は護衛という任務のために普段から心の休まる暇が無い。しかも、私をぶっ飛ばしてしまってヘコんでいるに違いない。総統官邸の中なら刺客に襲われることもないだろうし、こんなときくらい息抜きさせてやらないとな。
さてと、インドへ逃げたチャーチルにどうやってトドメを刺すか考えるとしようか」


執務室へ戻ったポテンテは、書類や地図を机の上いっぱいに広げてはブツブツ呟きながら考えごとをしていた。時折、遠くから人々が談笑する声が聞こえてくる以外は物音ひとつしない空間で、彼はインド攻略作戦の素案を練っていた。
どのくらい時間が経っただろうか。集中力が落ちていることに気づいた彼は、ふーっと息を吐いて天井を見上げた。壁時計のコチコチという音に混じって、遠くからマイクに乗った総統のダミ声が聞こえてくる。どうやら、パーティーの閉会を告げる演説を行っているようだ。

「喉が渇いたな・・・」
コーヒーを入れるために席を立った瞬間、机の上に置いてある電話機のベルがけたたましく鳴った。
こんな時間に電話が来るとは、一体何事だ?訝しげな顔をしながらポテンテが受話器を取ると、電話の向こうから聞こえてきたのは凄まじい雑音だった。何だこりゃ?電話機の故障か?怪訝な顔をしながら耳を澄ませていると、やがてそのノイズはジミ・ヘンドリックスばりに歪みまくったギターの爆音であることが判明した。夜中に電話を掛けてきて爆音ギターを披露する人間といえば、思いつくのはあの男しかいない。しかし、いまいち確信が持てないポテンテは何も言わず、さらに注意深く様子を伺い続けた。

電話の向こうから聞こえてくるギターは不細工なクリスマス・キャロルを披露した後、やがて聞き覚えのあるメロディに変わった。これは・・・ドイツ国歌!電話の向こうにいる謎のギタリストは、こともあろうにドイツ国歌をジミヘン風に演奏しているのだ!何とバチ当たりな!
やはりあいつか!相手が何者か確信したポテンテは電話に向かって叫んだ。

カール・ポテンテ

何とバチ当たりな!
そういうことをして許されるのは、アメリカ国歌だけなんですよ、閣下!
Guicho Zurdoメリー・クリスマス。ご機嫌いかがかな?
アメリカ人のジミ・ヘンドリックスがアメリカ国歌を演奏したように、ドイツ人のワシがドイツ国歌を演奏しているのだ。何が悪い。

カール・ポテンテ

あなたはドイツ人じゃないでしょ!

Guicho Zurdo

ドイツはワシのものじゃ!ワシは事実上のドイツ皇帝じゃ!
そんなことよりも、どうじゃ?このギター、良い音じゃろ?

カール・ポテンテ

なんという凶悪な音ですか。ジ・エッジ(U2)やアンディ・サマーズ(THE POLICE)が好きな人とは思えない音ですが。

Guicho Zurdo

最近、「Big Muff」(本物のジミヘンも愛用したファズ・ボックス)を買っての。
ワシはジミヘンやリッチー・ブラックモア(DEEP PURPLE)も好きなんじゃ。クリアーな音でカッティングかますだけがワシではないのだ。

カール・ポテンテ

はいはい、分かりましたよ。
それで、今度は何の用ですか?

Guicho Zurdo

セーブデータを破損しおって。この馬鹿者。

カール・ポテンテ

あなただって間抜けな上書きでデータをスクラップにしたじゃありませんか!

Guicho Zurdo

お前がコンゴなんぞに行って遊び呆けているからじゃ。
<`Д´#>ウリは悪くないニダ!全部、お前のせいニダ!

カール・ポテンテ

朝鮮ネタは止めてください!私がこのゲームで日本を選ばなかった理由は、あの乞食半島が日本領、それも本国プロヴィンス(傀儡政権による独立が不可能な領土)扱いになっていたからなんですよ!

Guicho Zurdo

わーっはっは、相変わらず短気な猫じゃ。そんなに怒ってばかりいると、活性酸素が増えて早死にするぞ。

カール・ポテンテ

余計なお世話ですよ!

Guicho Zurdo

そんなことより、ポンセよ。探し物は見つかったのか?
ワシに大見得を切ったことを忘れたわけではあるまい。

カール・ポテンテ

既に、私はローゼンベルクやウラソフといった同志を見つけ、ウクライナやグルジア、アルメニアなどを解放しました。私は・・・今はまだはっきりとは分からないが、この戦争における新たな使命を見出しつつあるのです。

Guicho Zurdo

ふんっ、解放軍を気取って正義ヅラした偽善者め。チェコを併合したときのことを忘れたのか?所詮、貴様の手も血で汚れているのだ。

カール・ポテンテ

己の野望のために無用な戦争を起こすあなたと一緒にしないでくれ!

Guicho Zurdo

ポンセよ、お前は何者かに命を狙われているそうだな。相手がSSだろうがゲシュタポだろうが、ソ連が放った刺客だろうが、ワシにはどうでもいいことじゃ。
ワシが言いたいのはな、お前は嫌われておるということじゃ。

カール・ポテンテ

な、何ですか、唐突に。

Guicho Zurdo

正義や理想といった奇麗事ばかり語り、自分の手は汚さず、そして美味しいところだけを持ち逃げする。それがお前じゃ。
汚れ役となることを厭わないヒムラーやハイドリヒから嫌われるのは当然ではないか。

カール・ポテンテ

冗談ではない!彼らがユダヤ人やスラブ民族に対して行っている非道な仕打ちを、一体誰が許すというのですか!

Guicho Zurdo

戦争に善悪などない。皆が犯罪者ともいえるし、皆が犠牲者ともいえる。そして、勝者が正義となり、敗者が悪となるのだ。にもかかわらず、その勝利のために手を汚す覚悟の無いお前に、戦いに参加する資格は無いのだ。

カール・ポテンテ

そんなものは、あなたが自分の独裁を正当化するための詭弁だっ!

Guicho Zurdo

いずれ、ドイツ国民はあの絵描き崩れのキチガイ総統を見限り、お前を支持するかもしれない。ヒトラーに比べれば血の匂いがしないからな。しかし、それも束の間じゃ。どうせお前もすぐに血まみれになるのじゃ。
ポンセよ、よく聞け。民衆は、この荒れ狂った時代に自分達を導く救世主を求めている。しかし、自分は決してその救世主になろうとしないのが民衆じゃ。奴らにはそんな能力も覚悟も無いからの。それが民衆というものじゃ。

カール・ポテンテ

違う!あなたが社長椅子にふんぞり返ってわがままを言っていられるのも、全ては自分の人生を精一杯生きる民衆に支えられているからではないか!
Guicho Zurdoふんっ、お前は奴らの救世主になれるのか?救世主ヅラをした偽善者になるんだろうな?ワシはお前を見ているぞ。ぐわーっはっは。(ガチャン)


Guicho Zurdoとの電話を終えたポテンテは、憤懣やるかたないといった様子で苛立たしげに部屋の中を歩き回っていた。その歩みが6周目に入ったその時、ドアが軋む音ともに部屋に誰かが部屋に入ってきた。振り向いたポテンテの目に映ったのは、サンタクロースの衣装に身を包んだニーナ・ゲーレンその人であった。
「ニーナ、君だったのか。今日はとても可愛らしい格好をしているね」

まだ戦争が始まる前、ヒトラー総統がベルヒテスガーデンにいた頃には頻繁に会っていた二人だったが、その後多忙を極めるポテンテはフランス、イギリス、東部戦線、そしてウクライナやカフカスへと赴いてドイツを離れていることが多くなり、自然と二人の仲は疎遠になっていた。
ポテンテが病院に担ぎ込まれた際には見舞いに駆けつけたニーナだったが、慌しい状況で落ち着いて話ができるはずもなく、ポテンテが気がついたときには彼女はどこかへ消え去っていた。

「お見舞いに来てくれたんだってね。ありがとう」
ポテンテが礼を言うと、ニーナははにかんだような笑顔を浮かべ、そして何も言わずに手にしていた赤いポットを差し出した。その赤いポットに見覚えのあるポテンテは記憶の糸を手繰り寄せ、やがてそれがかつて自分が愛用していたものであったことを思い出した。あれは10月に自宅の水道が壊れた際、枠少尉が勝手に修理に来た水道屋にプレゼントしたものなのだ。枠少尉によれば、あの日家に来た水道屋はGuicho Zurdoの回し者だという。あの時、「補佐官、さっきの水道屋だけどね、あいつぎ印の回し者だよ」と言い放った枠少尉の言葉がポテンテの頭の中でグルグルと鳴り響いた。


「ニーナ、どうして君がそのポットを持っているのだ!まさか、君は!いや、そんな・・・」
驚愕の事実に直面して唖然とするポテンテだったが、それでも彼は湧き上がる疑念を必死になって打ち払おうと空しい抵抗を試みた。そんな彼の姿を見ても、ニーナは相変わらず微笑を浮かべたままで何も言わない。しかし、ポテンテの驚きに対する回答のつもりなのか、ポットの蓋を少し持ち上げてみせた。ニーナがポットの蓋を持ち上げると、唖然としているポテンテをあざ笑うかのように中から凄まじい勢いで水蒸気が噴き出してきた。水蒸気の発する熱気を浴びているにもかかわらず、彼の顔ははみるみるうちに青ざめていった。

グツグツポコポコという怪奇な音と水蒸気が執務室に立ち込める中、二人は暫し見つめ合った。 やがて、先に口を開いたのはニーナだった。

ニーナ・ゲーレン

ポテンテ補佐官、あなたの推察どおり、私はぎ印ドイツ帝国から送り込まれた密偵なのです。沸騰コーヒーのトラップを仕掛けたのも、水道屋のふりをしてあなたの家に潜入したのも、全ては私がやったこと・・・。

カール・ポテンテ

う、嘘だ!

ニーナ・ゲーレン

この赤いポットこそが何よりの証拠。あなたを騙すことになってしまいましたが、それも諜報の世界に生きる者の定め。許してくださいね。
それでも、これだけは信じてください。ポテンテ補佐官、あなたは私にとって憧れの人だったのです。あなたと過ごした日々、本当に楽しかった・・・。

カール・ポテンテ

そんな・・・どうして!

ニーナ・ゲーレン

今日はお別れを言いに来ました。あなたの身辺警護が厳しくなり、枠少尉によって私の正体を見抜かれた以上、もはや私はあなたの側にいることはできないのです。

カール・ポテンテ

ま、待ってくれ!行かないでくれ!

ニーナ・ゲーレン

さようなら、ポテンテさん。最後の思い出に、私が心を込めて入れたこの沸騰コーヒーを・・・。

信じられないことに、ポテンテは何かに吸い寄せられるようにしてニーナが持つ赤いポットへと向かって歩き始めた。ニーナへの親愛の情と、突如として突きつけられた別れが、ポテンテの判断力を狂わせていた。
「彼女の私に対する親愛を表現する唯一の方法がこの沸騰コーヒーならば、私は甘んじてそれを受け入れようではないか。たとえ、今後数日間、口がきけなくなろうとも・・・」


しかし、ポテンテが愛に殉ずる者のごとき悟りを開きかけた瞬間、一発の銃声が轟いた。パーティーを終えて戻ってきた枠少尉だった。
「そいつにだまされるな、補佐官!」

枠少尉がそういい終わらないうちに、彼女のルガーによって撃ち抜かれたポットから漏れ出した沸騰コーヒーはニーナの足元に散らばり、ニーナは小さな悲鳴を上げて後ずさりをした。しかし、ニーナはポテンテが知る「守ってあげたくなるようなか弱い女性」とは思えぬ身のこなしで物陰に隠れると、普段の彼女から想像もつかない殺気に満ちた声で叫んだ。

ニーナ・ゲーレン

あなたが・・・あなたさえ来なければ!
ポテンテ補佐官は私のものだったのに、あなたが邪魔したのよ!

ヴィルヘルミーナ・アンナ・クルマン

(゚Д゚)ハァ?何を勘違いしているんだ?私がこいつの護衛をしているのは、それが任務だからだぞ。私は任務に忠実なドイツ人なのだ。

ニーナ・ゲーレン

嘘よ!嘘だわ!その無意味にデカい体型はロシア女に違いないわっ!

ヴィルヘルミーナ・アンナ・クルマン

誰がロシア女じゃ!それに私には婚約者がいるのだ。沸騰コーヒーでヒィヒィ言ってる情けない黒猫と違って、炎と戦う勇敢な男(消防士)なんだぞ。

カール・ポテンテ

情けない黒猫で悪かったな!

ニーナ・ゲーレン

私の憧れのポテンテ補佐官をそのようにバカにするなんて・・・。許せないわっ!

やがて、銃声を聞きつけた警備兵が駆けつけると、ニーナは窓を突き破って外へ脱出し、目にも止まらぬ速さでどこかへ消え去った。
枠少尉は唖然として立ち尽くしているポテンテの側に駆け寄ると、彼が怪我をしていないのを確認した後、声を掛けた。
「危ないところだったな。私が目を離したばっかりに・・・。すまない」

しかし、ポテンテはそれには何も答えず、うつろな目をしたまま次のように呟くばかりだった。
「ニーナ・・・どうして・・・どうして・・・」


翌日、一度はソ連に併合されたものの、ドイツ軍によって解放されたエストニアの再独立が発表された。故郷エストニアの復活を喜ぶローゼンベルク東方占領相がポテンテ補佐官の元を訪れ、上機嫌な様子でしきりに何かを話していた。しかし、ポテンテは心ここにあらずといった感じで何も喋らず、寂しげな笑顔を浮かべるばかりだったという。


≪つづく≫

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17:16  |  黒猫ポンセの野望  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

姐御が敵についた、いつも後手に回っていては駄目だ。
靖国神社の絵馬を買ってきて、【타케시마는 일본령, 독도는 없다.】書いて送りつけるべし。
枠 |  2007年05月04日(金) 00:12 |  URL |  【コメント編集】

●チィ!

薔薇の正体露見するはずっと後の予定が早々に割りおってこの。
ストーリー練り直しじゃわい。
Guicho Zurdo |  2007年05月04日(金) 17:16 |  URL |  【コメント編集】

最近、ずっと主導権を握られているような気がしていたので、こちらから仕掛けてみました。
ポンセ |  2007年05月05日(土) 00:19 |  URL |  【コメント編集】

やりおるの。
したらばしばし防戦に転ずるとしよう。
Guicho Zurdo |  2007年05月05日(土) 01:59 |  URL |  【コメント編集】

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