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2007.04.22 (Sun)

【黒猫ポンセの野望】「HEARTS OF IRON II」リプレイ(その19)

【おことわり】

カール・ポテンテ

総統、申し訳ありません。中の人がまたセーブデータを壊しました。

アドルフ・ヒトラー

何だと?あの男は以前にも一度データを壊しているではないか。
あいつには学習能力が無いのか?

 カール・ポテンテ

今回はグラフィック系のMODを入れたので、それをセーブデータにも反映させようと弄っていたら壊れてしまったそうで。

アドルフ・ヒトラー

それでは今までの話はどうなるのだ?

カール・ポテンテ

結局最初からやり直す羽目になりましたが、幸いなことに以前と同じような展開でゲームを進めることができたので、ほぼ同じデータを作ることができたようです。

アドルフ・ヒトラー

そうか。しかし、全く同じというわけではあるまい?

カール・ポテンテ

はい、前回からの変更点を下記に記載しておきます。

これまでのお話から次の点が変更になります。
過去ログを修正のは面倒だし話が混乱するので、そのままにしておきます。

※ 変更点
・イギリス国王が史実のとおりジョージ6世に変更
・前回データではイタリアに併合されたユーゴスラビアとギリシャが、今回は健在
・ただし、ユーゴでクーデターが起きて親独政権が倒れたので、中立国となっている
・一方のギリシャはイタリアと戦争中
・ルーマニアがイタリアに宣戦布告している
・外務大臣をノイラートからリッベントロップに変更済み
・スコットランドの独立はチャラ



ウィーン裁定 1940年8月18日~9月6日

ヒトラー総統の唱える『戦争経済論』なるものによって一度はボツになりかけたモスクワ攻略作戦『タイフーン作戦』は8月下旬に発動され、モスクワ攻略を目標とする中央軍集団に加え、スターリングラードへ向かう予定だった南方軍集団も援軍として作戦に参加した。
東欧の占領地に関する政策を巡ってヒトラー総統と対立した総統補佐官カール・ポテンテは東部戦線へ左遷となり、ギュンター・フォン・クルーゲ上級大将率いる中央軍集団に加わっていた。憧れのモスクワ行きに燃えるポテンテ補佐官は戦車のてっぺんによじ登り、グデーリアンやロンメルの真似をして「進め!進め!」と大声を張り上げては将兵達に大層迷惑がられていた。
そんな中央軍集団がモスクワの200km南方トゥーラまで迫った9月5日、ウィーン裁定のイベントが発生した。ハンガリーが第1次世界大戦で敗北した際に失ったトランシルヴァニア地方を取り戻すべくルーマニアと激しく対立し、バルカン半島の混乱を恐れたヒトラーが裁定を行って問題を解決しようとした一件だ。

史実では、ルーマニアがドイツから安全保障を取り付けることと引き換えに、泣く泣くトランシルヴァニア地方をハンガリーへ割譲している。当時のルーマニアは既にソ連の恫喝によってベッサラヴィア地方を手放しており、ここでドイツやハンガリーまで敵にするわけにはいかなかったからだ。そして、ルーマニアはこの弱腰外交によってブルガリアにも付け込まれて黒海に面した港町コンスタンツァも割譲する羽目となり、ついには国王カロル2世が退位に追い込まれるという事態に至っている。
ポテンテがトゥーラで兵士達を相手に「美味しいロシアン・ティーの作り方」を講義していた頃、ドイツ・オストプロイセン州にある総統大本営ヴォルフスシャンツェ(狼の巣)ではヒトラー総統がしかめっ面をして地図を眺めていた。どちらに有利な裁定を下すか悩んでいるようだ。

アドルフ・ヒトラー

私は今、とても悩んでいる。皆の意見を聞かせてくれ。

ヨアヒム・フォン・リッベントロップ

どうして悩むことがありましょうか?
同盟国ハンガリーに有利な裁定をするのは当然のこと。

ルドルフ・ヘス

いや、ハンガリーが同盟国としての義務を果たしたことがありましたか?
むしろ、ここでルーマニアに恩を売っておくべきです。

アドルフ・ヒトラー

うむ、あのしみったれ野郎のホルティめは、ポーランドにもソ連にも一人の兵も送って寄越さないのだ。あんな奴に有利な裁定をしてやるのは実に癪に障る。

ヘルマン・ゲーリング

しかし、ここでルーマニアに有利な裁定をしても、奴らは日和見を続けますぞ。
おまけにハンガリーから恨まれることに。

ヨアヒム・フォン・リッベントロップ

ハンガリーに有利な裁定をすることによってルーマニアに脅しを掛け、奴らを枢軸同盟に引きずり込む作戦も可能ではありませんか?

ヴェルナー・フォン・フリッチュ

ルーマニアはイタリアと戦争中だ。ルーマニアと同盟を締結したら、自動的にイタリアと戦争状態になるではないか!

ルドルフ・ヘス

腑抜けのイタリアなど、我が軍の敵ではない。
しかし、イタリアが連合国に加わってイギリス軍に駐留されたりすると厄介です。

ヘルマン・ゲーリング

我が国は特定の国に依存することなく様々な国から広く石油を輸入しているが、それでもルーマニアの持つプロエシュティ油田は魅力だ。何としても仲間にしたい。

アドルフ・ヒトラー

よし、決めたぞ。ハンガリーの要求は無視するのだ。ホルティの奴は怒るだろうが、私の知ったことではない。同盟国の務めを果たさない奴には何も与える必要は無い。

ヨアヒム・フォン・リッベントロップ

ルーマニアはどうしますか?

アドルフ・ヒトラー

友好国だったチェコスロヴァキアは既に消え去り、イタリアとは戦争中だ。もし、イタリアがユーゴスラビアに攻め込んだら、奴らの命運は風前の灯火になる。
そこで、ドイツがルーマニアを守ってやると伝えるのだ。ただし同盟締結はダメだ。

ルドルフ・ヘス

ハンガリーはこのことを根に持つでしょうね。

アドルフ・ヒトラー

ふん、どうせ奴らはドイツに喧嘩を売る度胸など無い。放っておけ。


こうしてウィーン裁定は史実とは逆のものとなり、ルーマニアはトランシルヴァニア地方を死守した。枢軸同盟の加入については、イタリアと交戦状態にあることがネックとなって見送られたが、ヒトラー総統がイタリアとの対決を決意した日にはルーマニアも同盟に加わるという密約が交わされた。
しかし、ルーマニアの政情不安は続く。ブルガリアのコンスタンツァ割譲要求に屈したため、ファシスト団体「鉄衛団」によるクーデターが発生したのだ。カロル2世は国王の座を追われ、息子のミハイ1世が復位した。
元々、カロル2世は王位継承権を捨てて愛人と国外逃亡するなど国王としての自覚が全く無い人物なくせに、ある日突然ひょっこり帰国すると彼の代わりに国王となっていた息子のミハイ1世を無理やり退位させ、独裁政治を敷くなどやりたい放題だった。そんなダメ国王カロル2世がついに愛想を尽かされたのがクーデターの真相のようだ。

要求を突っぱねられたハンガリーの宰相ミクロシュ・ホルティは激しくヘソを曲げ、全軍を首都ブダペストに集めて軍事パレードを連日開催するなど、ドイツに対してこれ見よがしに挑発行為を繰り返すようになった。



モスクワの誓い - 1940年9月7日

ウィーン裁定の2日後、9月7日に中央軍集団がモスクワを陥落させた。首都を守りきるべく部隊を集めて必死に抵抗したソ連軍だったが、中央軍集団のみならず南方軍集団まで加わっては勝ち目は無い。15個師団が首都に立てこもって抵抗したものの、昼夜を問わない激しい攻撃に晒されてついに敗走した。
ポテンテは生まれて初めて目の前で激しい戦闘が繰り広げられているのを見た。トロピコ島にいた頃に、暴徒と化した民衆やクーデターを起こした警護兵にマラカニアン宮殿(大統領官邸)を襲撃された経験はあったが、軍隊同士が衝突する大規模な戦闘は彼にとって初めての経験だった。
そして、轟く砲弾の音と、空気を切り裂く急降下爆撃機のサイレン音に、身が縮むほどの緊張感と恐怖、そして血液が逆流しそうなほどの興奮と高揚感を覚えた。
「これが戦争なのか・・・」

矢玉が飛び交う戦場の真っ只中にいるというのに、不思議なことに恐怖感はすぐに消え去った。「死ぬかもしれない」とは思ったが、死の恐怖よりも湧き上がる強い衝動にポテンテの心は支配されていた。人間は極限状態になると恐怖感が麻痺し、何か別のものに突き動かされる生き物らしい。


赤軍はモスクワ市内の各所に強力な防御陣地を築いて激しい抵抗を見せたが、クルーゲ将軍の絶妙の采配によって各部隊は連携網を寸断されて孤立し、次々と各個撃破されていった。戦闘が始まってから2日後、テオドール・アイケ少将率いる武装SS「トーテンコップフ師団」がクレムリンに突入して戦闘は終結した。史実とは逆にクレムリンの屋根にハーケンクロイツが翻ることになったのだ。
ポテンテがモスクワに入ると、スターリンは既にゴーリキー(現ロシア連邦ニジニ・ノヴゴロド州)に疎開しておりクレムリンはもぬけの殻となっていた。しかし、モスクワ陥落の知らせを聞いたヒトラー総統の機嫌は途端に良くなった。バルバロッサ作戦における三大目標のひとつが完了したのだ。ポテンテは赤の広場に一人佇み、ハーケンクロイツの旗がひるがえるクレムリンを見ながら心地よい達成感に酔いしれていた。

「私達はナポレオンも落とせなかったロンドンとモスクワを落とした。英ソはまだ抵抗を続けるだろうが、これで今大戦のドイツの勝ちは決まった。私はドイツを救ったのだ!」

しかし、そんな勝利の余韻を引き裂くように一発の銃声が赤の広場に轟いた。周りを見渡すと、広場の向こうにいるドイツ兵が何やら地元民と揉めている。市民に取り囲まれたドイツ兵が身の危険を感じて威嚇射撃を行ったようだ。
見る見るうちに集まった野次馬をかき分けて人だかりの中心へたどり着くと、そこにはロシア人の青年に銃を突きつけて何やら怒鳴り散らしているアイケ少将の姿があった。

カール・ポテンテ

アイケの叔父貴、この騒ぎは何事ですか!

テオドール・アイケ

おう、黒猫補佐官じゃねぇか。どうもこうもねぇ、このガキが俺様の戦車に向かって卵を投げつけやがったから、とっ捕まえてお仕置きしてやってるんじゃい。

アレクサンドル・ヤコブレフ

ドイツ野郎はロシアから出て行け!ロシア万歳!ロシア民族に栄光あれ!

テオドール・アイケ

まだ言うか、このガキ。きっちり落とし前つけてもらうけんの。覚悟しいや!

カール・ポテンテ

まだ子供じゃないですか。そのへんで勘弁してあげましょうよ。

テオドール・アイケ

黒猫さんよ、あんたは甘い!あんたみたいに甘い顔する奴がいるから、ユダヤ人やスラブ人のような劣等民族が増長するんじゃ!

カール・ポテンテ

戦車に卵をぶつけた罪により、市民が見ている前で公開処刑ですか?我々はボリシェヴィキの圧政からの解放を掲げて戦っているのです。私の目の前で軍規違反は許しませんよ!

テオドール・アイケ

ちっ、とんだ邪魔が入ったわい。野郎ども、引き上げるぞ!

カール・ポテンテ

ふぅ~、危ないところだった。私が止めなかったら君は本当に処刑されていたぞ。つまらないことをして命を無駄にするな。ところで、君の名前は?

アレクサンドル・ヤコブレフ

アレクサンドル。アレクサンドル・ヤコブレフだ。れ、礼は言わないからな!

カール・ポテンテ

礼などいらないよ。それより、どうしてこんなことをしたんだ?

アレクサンドル・ヤコブレフ

世界征服を企むファシストから祖国を守るためだ!ロシア人はドイツ人の奴隷になんかならないぞ!

カール・ポテンテ

我々は「ロシア人」と戦っているのではない。我々の敵は共産主義だ。
我々ドイツ人が生き残るために、そして悪しき共産主義から世界を守るために戦っているのだ。

アレクサンドル・ヤコブレフ

共産主義のどこが悪なんだ?資本家どもが労働者を搾取する社会に住む奴らに何が分かる。

カール・ポテンテ

スターリンのような血に飢えたケダモノが自国民を虐殺するのが共産主義か?
共産党の幹部が労働者を搾取してるのがソ連ではないか。支配者の首がすげ変わっただけに過ぎない。

アレクサンドル・ヤコブレフ

嘘だ!

カール・ポテンテ

イギリス軍もドイツ軍も、ソ連軍のように兵士の命を粗末にする戦い方はしない。兵士をかき集めてきて、政治将校が銃で兵士を脅して戦車に向かって突撃させるのが、自称「労働者の国」が労働者に対して行う仕打ちか?

アレクサンドル・ヤコブレフ

・・・・・・・。

カール・ポテンテ

私はこの戦争が始まって、初めて理解したことがひとつある。
富や名声を望む人の欲望が、そしてそれに付け込んだ権力者が戦争を起こすのだ。民族やイデオロギーの違いなど、さして大きな原因ではないのだ。

アレクサンドル・ヤコブレフ

どういうこと?

カール・ポテンテ

私は、こんなに惨めで苦しい思いをしているのはドイツ人だけだと思っていた。しかし、それは違った。虐げられていたのはドイツ人だけではなかった。力を持たない者は皆苦しんでいるのだ。そういう意味では、君もドイツ人も同じなのだ。

アレクサンドル・ヤコブレフ

あなたはそういう人達のために戦っているというのか?あなたはこのロシアを一体どうするつもりなのだ?

カール・ポテンテ

私がヒトラー総統の手下だと思ったら大間違いだ。人々を恐怖政治で支配するようなやり方では、私がGuichoZurdoの元を飛び出した意味が無いのだ。

アレクサンドル・ヤコブレフ

え?ギチョ?ズルード?一体何のことだ?

カール・ポテンテ

私は世界を弄ぶあの独裁者に勝たなくてはならない。新しい世界を作るために戦っているのだ。奴と同じ道を取るくらいなら、故郷の毛蟹村で漁師でもやって暮らすさ。

アレクサンドル・ヤコブレフ

ポテンテさん、意味が分からないよ!

カール・ポテンテ

私は、共産主義という名の圧政や帝国主義という名の搾取から、この世界を解き放つ。ヴェルサイユ体制という名のまやかしの世界秩序を木っ端微塵にする。
そして、その残骸の中から新しい世の中を築くのは、君のような若者達なのだ。

アレクサンドル・ヤコブレフ

僕に何ができるだろうか。

カール・ポテンテ

しばらくはドイツ軍の軍政が続くが、戦争が終わればそうもいかない。そのときが君達の出番だよ。それまでにどんな世の中にしたいのか、ゆっくり考えるといい。

アレクサンドル・ヤコブレフ

う、うん。分かったよ。

カール・ポテンテ

それじゃ元気でな。縁があれば、またいつかどこかで会うこともあるだろう。
ダスビダーニャ!


ドイツを救うために、そしてGuicho Zurdoに対する反発からナチ党に身を投じたポテンテだったが、幾多の他民族との邂逅が彼を変えつつあった。ドイツを勝利に導くため、目前の敵を倒すことに全力を尽くしてきた彼だったが、パリをロンドンを、そしてモスクワを落とし、欧州での勝利が見えた今、彼は戦争が終わった後の新しい世界について考える必要に迫られていた。
ロシア人の青年に向かって「新しい世界を作る」と宣言したポテンテだが、その新しい世界とは具体的にどのようなものか、実は考えたことがなかった。

「私はヴェルサイユ体制の打破を目標にして戦ってきたが、この戦争の帰趨はほぼ確定した。もはや我が国の負けはあるまい。しかし、これからどうしたらよいのだろうか?
私が作りたい世界とは一体どのようなものだろう?誰もが幸せに暮らせる世界?しかし、それを実現するためには何をすれば・・・」


≪つづく≫

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