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2007.01.30 (Tue)

【黒猫ポンセの野望】「HEARTS OF IRON II」リプレイ(その11)

これまでの経過はこちら。
ついに第二次世界大戦勃発。ポテンテの戦いが本格的に始まります。


衝撃のモロトフ=リッベントロップ協定 - 1939年7月8日~8月29日

8月上旬のある日、ポテンテはいつものようにベルクホーフ山荘に出仕すると、ヒトラー総統から一冊の分厚いファイルを手渡された。ファイルの中身を尋ねても、総統はニヤニヤしているだけで何も言わない。まずは中身を見てみろ、ということのだろう。
早速ファイルの中身を見たポテンテだったが、あまりに衝撃的な内容に言葉を一瞬を失った。

カール・ポテンテ

こ、これは!いつの間にこんなことを・・・。

アドルフ・ヒトラー

ふふふ、驚いたかね?そうだ、見ての通りソ連と結ぶ予定の不可侵条約案だ。
リッベントロップ君に命じて密かに交渉をさせていたのだ。ノイラート外相ですらこのことは知らない。

カール・ポテンテ

スターリンがよく応じてきましたね。
我が国とソ連はお互いを『人類の敵』と罵り合う仲だというのに。

アドルフ・ヒトラー

スターリンは我が国に対する英仏の宥和政策を見て、英仏はドイツを使ってソ連を潰すつもりなのではないかと疑心暗鬼になっている。イギリスの姿勢にしびれを切らして交渉に応じてきたぞ。

カール・ポテンテ

スターリンの『誰も信じられない病』に上手く付け込みましたね。

アドルフ・ヒトラー

それに、この条約に応じれば、ソ連はタダでポーランドの東半分を貰えるんだ。悪い話ではあるまい。イギリスやフランスは腰を抜かすだろう、はっはっは。

黒猫ポンセ

確かにこれによって我が国は周辺国から包囲される事態は回避できますが・・・ボリシェヴィキどもと取引するのはあまり気持ちが良いものではありませんね。あなたを信じてついて来たナチ党員が怒りますよ。

アドルフ・ヒトラー

フン!この私が共産主義者どもにたぶらかされるわけがない。スターリンは私を利用したつもりなのだろうが、私が奴を利用しているのだ。英仏を倒せば、こんなものはいつでも破棄してやる。

黒猫ポンセ

あれ?この付属の秘密議定書・・・。

アドルフ・ヒトラー

ああ、それか?スターリンは欲張りな奴でな。ポーランド東部だけでは満足せず、バルト三国、ルーマニアのベッサラビア地方、フィンランドなどもソ連の勢力範囲とすることを要求してきたのだ。

黒猫ポンセ

総統!まさかこんなものに応じるつもりではないでしょうね?!

アドルフ・ヒトラー

それは向こうの出方次第となるだろうな。

黒猫ポンセ

冗談じゃありませんよ!これは私との約束に反します!我が国と敵対するポーランドはともかく、無関係のフィンランドやバルト三国をソ連に売り飛ばすのですか!

アドルフ・ヒトラー

そ、そんなに怒鳴るな。耳が痛いではないか。この条約を締結すれば、我々がポーランドに進軍しても英仏は手出しできないのだ。戦争をせずに済むのだ。

黒猫ポンセ

だからといってフィンランドやバルト三国を共産主義者に売り飛ばすことなど許されません!いつかソ連と戦うとき、フィンランドは我々の味方となってくれる国です。同盟国を敵に売り飛ばす人がどこにいますか!

アドルフ・ヒトラー

では、どうすればいいのだ?ソ連との取引無しでポーランドを攻めるリスクはあまりに高い。ポテンテ君は、私にダンツィヒと西プロイセンを諦めろというのか?

黒猫ポンセ

ポーランド東部のみで手を打つよう、スターリンを揺さぶります。
今すぐリッベントロップさんを呼んでください。私が秘策を授けますから。

リッベントロップは、ポテンテ同様ヒトラー直属の補佐官として「外交問題担当顧問」という肩書きを持ち、『リッベントロップ事務所』なるチームを率いて外務省とは別に外交活動をしていた。
ヒトラーのお気に入りだったリッベントロップだったが、同僚や部下に対しては傲慢不遜な態度ばかり取っていたことからひどく嫌われていた。しかも、ビジネスマンとしては成功を収めていた彼だったが、政治ではこれといって目立った功績が無かったため、ゲッベルスからは「金で貴族称号を買った」と陰口を叩かれ、ゲーリングからは「奴のバカは絞首刑に値する」などと蔑まれていた。
今回のソ連との不可侵条約締結は、そんなリッベントロップにとって周囲を見返し、自分の存在を誇示する大きなチャンスだった。


いきりな呼びつけられたうえに自分が進めていた交渉に横槍を入れられたリッベントロップは不快感を露にするが、ポテンテは「このような取引をしようものなら、英米仏が牛耳る現在の世界秩序に立ち向かおうとしているドイツを支援してくれる中小国からの信頼を失う」と語って説き伏せた。また、ポテンテはリッベントロップに対して交渉を有利にするための秘策を授けて、彼をモスクワへと送り出した。
その秘策とは、ソ連指導者層の個人的スキャンダル。スターリンはプロパガンダ用の肖像画に描かれている岡田真澄似のダンディおじさんなどではなく、実際は痘痕だらけの小男であることを筆頭に、ラヴレンティ・ベリヤ内務人民委員のロリコン癖、その前任者ニコライ・エジョフのホモ疑惑などなど。ポテンテは東欧情勢に詳しいローゼンベルクや国防軍情報部などからソ連に関する様々な情報を逐一仕入れていた。

リッベントロップがモスクワに乗り込み協定締結に向けた最終交渉に臨むと、案の定ポーランド分割のみという条件に対してソ連外相モロトフは渋い顔をした。しかし、リッペントロップが「最近、こんな噂がありましてね・・・」と言ってポテンテから聞いたスキャンダルをいくつか囁くと、モロトフは「ギリギリの条件だが受け入れる方法で検討したい」と態度を一転させた。そんなものを世界中のマスコミにばらまかれたら、『ボリシェヴィキ=変態の集団』としてソ連の権威は地に堕ちること確実だった。
交渉は上手くいったものの、ソ連の高官相手に脅しを掛けたリッベントロップは「後でKGBに暗殺されるのではないかと思い、怖くて夜も眠れなかった」と、後日ポテンテに打ち明けた。


協定締結の様子そして8月24日、『独ソ不可侵条約(モロトフ=リッベントロップ協定)』締結が実現した。表向きはドイツとソ連による2年間の不可侵条約だが、付属の秘密議定書によってポーランドを両国で東西に分割することが定められている。
犬猿の仲といわれたヒトラーとスターリンが手を結んだことに世界中が驚き、イギリスとフランスは対独戦略の見直しを余儀なくされた。ノモンハン事件は決着がついていたことから、史実とは異なり内閣が総辞職することは無かったが、日本でも対ソ戦略を根底から見直すこととなった。

※史実と異なり、外相はノイラートのままですが「モロトフ=リッベントロップ協定」と表記します。また協定の有効期間は10年ですが、このゲームでは8ヶ月間となっています。

「世界中の度肝を抜いてやった」と喜んでいた総統の目論見では、これによって英仏は肝を潰してポーランドを援助するどころではなくなるはずだった。しかしイギリスのボールドウィン首相は、ドイツがポーランドを攻めた場合、ポーランドと締結してある相互援助条約に基づき英仏が参戦すると通告してきた。
ドイツがポーランドに突きつけた最後通牒に対する回答期日は8月29日。英仏という後ろ盾を得たポーランドは強気の姿勢を崩さず、ヒトラー総統は少し落ち込んだ様子だったが、いよいよ世界を振り動かす重大な決断を迫られた。



Guicho Zurdoの預言 - 1939年8月30日(ぎ印ドイツ帝国暦1944年2月8日

ドイツが行ったポーランド回廊及びダンツィヒの返還要求に対し、最後通牒の期日である8月29日午後11時を過ぎてもポーランド政府は何の回答もしなかった。そして日付が変わった30日0時、ドイツはポーランドに宣戦布告。国境に配備していた部隊が北方軍集団・南方軍集団の二手に分かれて、一斉にポーランド領へと雪崩れ込んだ。
もちろん、英仏を筆頭とする連合諸国はドイツへ宣戦布告し、ドイツと軍事同盟を結ぶ枢軸諸国は連合国へと宣戦布告した。

【連合国】イギリス、フランス、ポーランド、南アフリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、イラク、オマーン、イエメン、ブータン、ネパール

【枢軸国】ドイツ、スペイン、ハンガリー、トルコ


こうしてついに第二次世界大戦が幕を開けた。
興奮と熱気に包まれたベルリンのクロール・オペラハウスの壇上に立った総統には、もはや戦争に対するためらいは無く、その目は異様に輝いていた。

「全ドイツ民族の悲願である失われた大ドイツの回復は目の前にある。しかし、そのドイツの一部を未だ悪辣な手段で占領するポーランドがダンツィヒの返還に応じない以上、我々は相手が誰であろうともドイツ人の権利と安全が保障されるまで戦い続けなければならない!
私は今から、ひとりの兵士として、ひとり国民として全てのドイツ人と共に戦う。第一次世界大戦に従軍して以来、私は再びこうして軍服に身を包んだ。そして、私は勝利の日までこの軍服を脱ぐつもりはない!
私はやり遂げる。そして、我ら偉大な民族は、必ずや悲願を達成する!ドイツに抗う者を全て倒すだろう。同胞を!我らの同胞を助けよ!世界に冠たる我がドイツに栄光あれ!」

舞台の袖でこの演説を聞いていたポテンテは武者震いをすると、周りにいた護衛の兵士に向かって叫んだ。
「ドイツ人が生き残るための戦争が、いよいよ始まった。我々がドイツを救うのだ!」


その日の夜、仮眠を取るためにベルリンに借りているアパートへ戻ると電話が鳴った。ポテンテは最初の一言で誰からの電話か分かった。

おい、野良猫。

夜中に電話を掛けてきて、いきなりこんなことを言うのは、あの男しかいない。そう、Guicho Zurdoだ。

カール・ポテンテ

何か用ですか?今、忙しいんですけど。

Guicho Zurdo

ワシは何でも知ってるのだ。ワシは『パパは何でも知っている』のパパよりも何でも知っているのじゃ。お前が忙しい理由も知っている!

カール・ポテンテ

先に言っておきますが、毛づくろいや爪研ぎで忙しい訳じゃありませんからね。

Guicho Zurdo

ワシは何でも知ってるのだ。ワシは『パパは何でも知っている』のパパよりも何でも知っているのじゃ。お前が忙しい理由は、ポーランド侵攻の準備だ!

カール・ポテンテ

ぎくっ!先日のミュンヘン会談の件といい、どうして私の行動を知っているのですか!
(この人、変なところで鋭いからなぁ・・・)

Guicho Zurdo

ぐわーっはっは!
お前はワシが今世紀最後の預言者と呼ばれてることを知らんのか。

カール・ポテンテ

べべべ、別に知られたっていいですよ。そっちの世界には関係ないことなんですから。
(もしかしてこっそり監視されているのだろうか?いや・・・盗聴器?)

Guicho Zurdo

いいや、関係あるぞ。ワシはお前とあのチョビヒゲがどのように無様な負けっぷりを晒すのか、楽しみにしておるのだ。

カール・ポテンテ

ま、負けるもんですか!確かにあのチョビヒゲ総統はちょっとアレなところもありますが、私が何とかします。いや、何とかしてみせます!

Guicho Zurdo

へ?これは面白いことを言う。『政治力』を持たないお前に何ができるというのじゃ。
わはははは、ポンセよ、寝言は寝てから言え。

カール・ポテンテ

あなたという人は・・・。こちらから手出ししなければ何ら害をもたらすことの無いスイスまで攻め落とすことが、あなたの言う『政治力』なのですか!

Guicho Zurdo

ワシはロレックスが好きなんじゃ。ワシの『政治力』に、ロレックスの腕時計は欠かせないのだ。それからスイス銀行もな。

カール・ポテンテ

あなたは世界中を自分の同盟国と属国にするつもりですか!あれほどの頭脳と政治手腕を持ちながら、あなたはそれを自分の野望のためにしか使おうとしない!

Guicho Zurdo

ポンセ、お前の信じる自由と正義や民主主義が、この戦争の後に何をもたらすか考えたことがあるか?

カール・ポテンテ

・・・。

Guicho Zurdo

ワシがまたひとつ預言してやろう。人間はお前が思うほど賢くないし、強くもない。ワシには見えるのだ。民主主義などという愚集政治は英米仏のごとき軟弱を生むだけだ。それでは人類は共食いになるのだ、今度の戦争のように。

カール・ポテンテ

くっ!そんな理屈であなたの野心が正当化できると思っているのか!

Guicho Zurdo

ポンセよ、お前の理想とは何だ?・・・いや、ワシには分かっている。しかし、理屈で人は動かない。どんな崇高な理想も実現しなければ、ただの夢で終わるのだ。
お前は、自分なら理想の世界を築けるとでも思っているのか?

カール・ポテンテ

私はそんなに傲慢じゃない。ただ、納得したいだけなんです。
人が現実のためだけに生きているなんて信じられない。だから、確かめたいのです!

Guicho Zurdo

人間は一切れのパンのために他人を殺す。自分の幸せのために戦うのだ。だから、争いがこの世から消えてなくなることは無い。人は人である限り、戦いは無くならないのだ。

カール・ポテンテ

・・・。

Guicho Zurdo

ワシの役目はそうした人々を管理し、秩序ある世界へ導くことなのだ。彼らもそうした指導者を望んでいる。

カール・ポテンテ

そんなものは欺瞞だ!現実に負けて夢を見失った敗北者、それがあなただ!

Guicho Zurdo

ポンセよ、お前の探しているものなど、どこに行っても見つからないのだ。気が済むまで探すがいい。そして希望を失ったとき、ワシの元へ戻ってこい。ワシはお前を待っているぞ、ふはははは!(ガチャ)

受話器を電話に置くと、ベルリンの街に雨が降りはじめた。雨に煙るベルリンの夜景を眺めながらポテンテはつぶやいた。
「私は現実を知らない、ただの青二才なのだろうか・・・」


≪つづく≫

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20:51  |  黒猫ポンセの野望  |  TB(0)  |  CM(5)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

●どきどき

これゲームなんですか?
なんか緊迫したドラマを見ているよう。
ポテンテ君、いいキャラですね。
こるち |  2007年01月31日(水) 17:07 |  URL |  【コメント編集】

ついにはじまったか。

『パパは何でも知っている』のパパよりも何でも知っているわしにもわからぬことがある。

トルコ。

その軍事力は大丈夫なのか。前線の一翼を預けるは厳しかろうし、かといって防戦も不安はないか。
トルコ以南は英仏の庭。アレキサンドリアから海路侵攻されるようなことはそうそうなかろうが、イラクに接しておる。駐留の英軍が侮り難し。独軍の派遣がいるであれば話は別だが、土軍がピンで渡り合うには苦しかろうて。
Guicho Zurdo |  2007年01月31日(水) 18:33 |  URL |  【コメント編集】

●ただいま1941年春

>>こるちさん
最初は単純なゲームのプレイレポートにする予定だったんですが、ぎ印の総統の影響によって脳内妄想小説と化しております。しかし、私は総統と違って物語なんて書いたことがありませんので、ヒヤヒヤしております。
描写が稚拙だったり設定が甘かったりするのは見逃してください。^^;


>>ぎ印の総統閣下
同盟締結のタイミングが早すぎたようで、トルコ軍は主力部隊をイラクへ送ってしまい、カフカスを攻めてくれません。っていうか、イラクは放置しておいてもハジ・アミン・アル・フセイニのクーデターによって親独政権ができるんですよねぇ。完全にタイミング間違えましたわ。
しかし、ケマル・アタトゥルクが死んでしまうとトルコの政体が変わるので、同盟締結できないし・・・。

で、トルコの軍事力ですが、三方を敵に囲まれ、イギリス軍の上陸作戦に遭いながらも踏ん張ってますぜ。一度は押し戻されたものの、上陸してきたイギリス軍を叩き出して、再びバグダッドに迫りそうな勢いです。なお、スペインがフランコ総統自らトルコに赴いて支援するという大物助っ人ぶりを見せております。
それに引き換えミクロシュ・ホルティの野郎は・・・マジでハンガリーを攻めてやろうかと。
黒猫ポンセ |  2007年01月31日(水) 23:20 |  URL |  【コメント編集】

やるなトルコ。

だがやはり敵は同盟のいちばん弱そうなとこから食ってく傾向かの。ウチはスペインが標的にされた。英領ジブラルタルを起点に英兵どもが展開。駆逐に往生したあの頃。

ホルティの件、前倒しの「ミッキーマウス」作戦でもやるほかあるまい。
Guicho Zurdo |  2007年01月31日(水) 23:51 |  URL |  【コメント編集】

●イタ公と組んでいたら、狙われるのはやはり・・・

セーブデータがお亡くなりになった幻の「黒猫ドイツ帝国」では、ジブラルタルから英軍部隊が大量に涌いて出てスペインが大変なことになりましたぜ。フランスを潰した後に機甲軍団を派遣して英軍を駆逐してやる羽目になりましたから。
やはり、敵軍はこっちの同盟のいちばん弱いところを突いてくるのでしょう。

ハンガリーの件については、閣下に「ワシのパクリだ」と言われるポテンテ君が可哀想なので、何か他の方法を考えてみます。
黒猫ポンセ |  2007年02月01日(木) 02:34 |  URL |  【コメント編集】

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