【黒猫ポンセの野望】「HEARTS OF IRON II」リプレイ(その22)
これまでの経過はこちら。
新キャラ登場。か弱いポテンテを沸騰コーヒーから守る防人です。
荒野ポンセの用心棒 - 1940年10月19日
バルバロッサ作戦は大成功に終わり対ソ戦で勝利が見えたこと、そして新たに中東攻略作戦「クラフトヴェルク作戦」が発動されたことから、ヒトラー総統はヴォルフスシャンツェを引き払ってベルリンの総統官邸へと戻った。ポテンテ補佐官も総統に従ってベルリンへ戻ることとなった。
ベルリンに帰ってきた彼はその足で国防省へ向かい、ヒャルマー・シャハト国防相に面会した。以前にペテルブルクで受け取った電報について話をするためだ。久しぶりに見るシャハトは戦況が好転しているせいか以前よりも顔色が良く、元気そうな様子だった。
戦争が始まる前、ポテンテはこのドイツで最も経済に精通した政治家に師事していたことがあり、二人はいわば師と弟子とも言える間柄であった。しかしホスバッハ会議以降、シャハトは戦争も辞さない覚悟のポテンテに怒り、それ以降二人の仲は疎遠になっていた。
30分後、大事な銅像を壊されて激怒したシャハト先生に国防省を追い出された二人は、総統官邸へ向かってベルリンの官庁街を歩いていた。
新キャラ登場。か弱いポテンテを沸騰コーヒーから守る防人です。
バルバロッサ作戦は大成功に終わり対ソ戦で勝利が見えたこと、そして新たに中東攻略作戦「クラフトヴェルク作戦」が発動されたことから、ヒトラー総統はヴォルフスシャンツェを引き払ってベルリンの総統官邸へと戻った。ポテンテ補佐官も総統に従ってベルリンへ戻ることとなった。
ベルリンに帰ってきた彼はその足で国防省へ向かい、ヒャルマー・シャハト国防相に面会した。以前にペテルブルクで受け取った電報について話をするためだ。久しぶりに見るシャハトは戦況が好転しているせいか以前よりも顔色が良く、元気そうな様子だった。
戦争が始まる前、ポテンテはこのドイツで最も経済に精通した政治家に師事していたことがあり、二人はいわば師と弟子とも言える間柄であった。しかしホスバッハ会議以降、シャハトは戦争も辞さない覚悟のポテンテに怒り、それ以降二人の仲は疎遠になっていた。
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おお、ポテンテ君。元気にしておったかね? ホスバッハ会議以降、君とは疎遠になっていたが、君が東部戦線に送られたと聞いて、ずっと心配していたのだ。 |
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とても有意義な旅でしたよ。先生もお元気そうでなによりです。 ところで、例の電報ですが。 |
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うむ、単刀直入に言おう。何者かが君の命を狙って不穏な動きをしている。 |
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そんなことをするのは、ヒムラーかハイドリヒくらいしかいないでしょう? |
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電報にはそのように書いたが、実はよく分からないのだ。国防軍防諜部(アプヴェール)を使って調べているが、未だに敵の正体が掴めない。 |
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ほぉ。SSやSDではない可能性もある、と? そこまで恨まれるような心当たりは、他にはありませんがねぇ。 |
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最近、おかしなことは無かったかね? |
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特にありませんねぇ。ゲシュタポの尾行はいつものことですし・・・。 あっ!そういえばグラスゴーで電話をしていたら、突然頭上から沸騰したコーヒーが降ってきて、大ヤケドをしたことがありましたが。 |
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沸騰したコーヒーが降ってきただと?まるでドリフのコントではないか。 |
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先生、ドリフの場合は金ダライですよ。 |
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そんなことはどうでもよい! いずれにせよ、君の警護を強化する必要がある。今まではアプヴェールのエージェントを君の護衛に付けていたが、より強力なボディガードを用意した。 |
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これはこれは・・・。IV号戦車でも貸していただけるのかな?ははは。 |
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バカを言うな。国防軍の兵士じゃ。以前は衛生兵をやっておった。 |
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衛生兵???それは私が撃たれた際の応急処置を考えてのことですか? 先生、そもそも撃たれないようにするのが護衛の役目・・・ |
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衛生兵じゃ物足りないって言うのかい? ゴチャゴチャ文句言ってると、アタシが今すぐこの場でアンタを三味線にするよ! |
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ぎゃー! |
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紹介しよう。これからお前の護衛を担当するクルマン少尉じゃ。 |
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アタシの名前はヴィルヘルミーナ・アンナ・クルマン、略してWAC。友達からは「枠」と呼ばれている。よろしくな、黒猫補佐官。 |
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・・・・・・・。 |
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優秀な兵士であることは、この私が保証しよう。女性だからといってバカにしてはいかんぞ。彼女の格闘技は天下一品じゃ。ただし、口の悪さも天下一品じゃがな、ぐわーっはっは。 |
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なんだい、その不満そうな顔は。アタシの腕を信用してないね? |
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・・・・・・してない。 |
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ふんっ、これでもかい? チェストォォーッ!(部屋の隅に飾ってあった銅像がパンチで粉々になる) |
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げっ! |
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あーっ!私の大事なビスマルク閣下の銅像が・・・。 何てことをするんだ!お前ら二人とも今すぐ出て行け! |
30分後、大事な銅像を壊されて激怒したシャハト先生に国防省を追い出された二人は、総統官邸へ向かってベルリンの官庁街を歩いていた。
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・・・・・・・・。 |
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どうしてそんなにブスッとしてるんだい? そんなにアタシのことが気に入らないのかい?こんなに美しいのに。 |
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自分で言うなよ・・・。 お前が余計なことをしたせいで、シャハト先生が怒ってしまったじゃないか。 |
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アンタがアタシの腕を信用しないからだ。女だからってバカにするんじゃないよ。 アタシは鉄十字勲章を貰ったこともあるんだよ! |
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おい、そんなにくっつくな。もっと離れて歩けよ! お前はどうしてそんなにデカいんだ?お前の隣にいると私が小さく見えるじゃないか! |
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離れて歩いたら護衛にならないだろ! もっとも、殺されるのはアタシじゃないから、関係ないけどね。はっはっは。 |
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本当に口の悪い女だな・・・。 |
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何か言ったかい? あー、アタシには見えるよ。今夜、アンタが沸騰コーヒーのシャワーを浴びる姿が見えるよ。可哀想にねぇ。 |
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ぐっ・・・。(私は貝になりたい・・・) |
枠少尉がポテンテの当番兵兼ホディガードとなって以来、身長185cmの彼女は常にポテンテに影のように付き添い・・・いや、そびえ立つ山のようにポテンテの背後に仁王立ちし、風呂とトイレと寝るとき以外は片時も側を離れなかった。そして、二人は毎日欠かさず些細な理由で口喧嘩を繰り広げ、それは総統官邸の名物となりつつあった。
官邸の職員達はそんな二人の喧嘩が始まるたびに囁きあった。
「おい見ろよ、また夫婦漫才が始まったぞ」
そして、そんな二人の姿を見て、柱の影でハンカチを握り締めながら歯噛みする女性がいた。
「きぃーっ!許せない、許せないわ!私の憧れのポテンテ補佐官をあんな乱暴に扱うなんて!あの女は何なのよ!どうしてあんなに無意味にデカいのかしら?まるでロシア女のようだわ。そうよ、きっとあの女はロシア女に違いないわ。何よ、劣等民族のくせにっ!」
彼女のささくれ立った心は後に大きな事件を巻き起こすのだが、このときのポテンテにはそんなことを知る由も無かった。
《つづく》






