2006バルト三国旅行記(その39) - バルト海の真珠・リガ(9月12日)
沸騰コーヒーをかぶるのに忙しくて放置していた旅行記を突如再会。去年の9月のことを今頃になってグダグタと書くのが黒猫クォリティ。
【あらすじ】
・寝坊して飛行機に乗り遅れそうになる
・何とか間に合って一路フィンランド経由でリトアニアへ
・心のふるさとヴィリニュスへの帰還を喜ぶ
・カウナスへ行き、メーメル川の辺で「世界に冠たる我がドイツ」を熱唱
・シャウレイの「十字架の丘」へ行き、その壮絶な光景に絶句する
・クライペダへ行き、ドイツ帝国の名残を探す
・ついでに、「おまいら、独逸を何だと思ってやがりますか!」とシャウト
・バルト海に沿ってラトビアへ侵入
・リエパーヤのうらぶれまくった街並みに腰を抜かす
・そんな田舎街で日本人の集団と遭遇してさらに腰を抜かす
・窓を開けたまま寝て風邪をひく
・クルディーガへ行こうと思ったが、体調が悪いので首都リガへ
◆バルトの都リガへ
かつてソ連海軍の軍港都市だったリエパーヤ。街外れにある軍港地区へ行くが、巨大なオンボロ教会「海の大聖堂」以外はこれといったものが無く、街中心部へ戻る。この街に来たときには手持ちのラトビア・ラト(LVL)が無くて乗れなかったトラム(路面電車)に乗ってバスターミナルへ向かう。料金は0.12LVL(30円弱)。
この街のトラムは19世紀末に作られたもので、ヨーロッパでも最も古いもののひとつだという。その割には、写真で見てのとおり土はむき出しだし、雑草なんか生えちゃってて貧乏臭いことこのうえない。
トラムの車両のほうはいたって普通。エストニアのタリンのガタガタのオンボロに比べれば、はるかに新しくて綺麗。
バスターミナルへ着くが、次のバスまでしばし待ち時間がある。駅前のコンビニもどきでホットドッグを買って食べ、手持ちの薬を手当たり次第に飲んで誤魔化す。風邪は酷くなる一方で、寒気がする。天気が良いので日向ぼっこをして過ごそうかと思うが、風が冷たくて無理。かといって待合室は日当たりが悪くて薄暗いので、余計に寒気がする。仕方ないので、日は当たるけど風は当たらない場所で隠れるようにしてバスを待つ。
1時間ほどそんなことをして時間を潰した後、14:20分のバスでリガへ向かう。料金は4.5LVL(約1,000円)。チケットを見ると座席指定になっているが、車内には余裕があるので皆すぐに思い思いの場所へ移動する。
バスの窓から景色を眺めるが、田園風景が広がるばかりで目を惹くものは何も無い。唯一気づいたことは、リトアニアでは何に使っているのかよく分からない耕作放棄地みたいな土地がやたら目についたが、ここでは放牧地やら飼料を栽培する畑やら、土地がどのように利用されているかはっきり分かったことくらいか。
バスはひたすら一般道を走る。リガ−リエパーヤ間は高速道路も鉄道も無いのだ。 リトアニアはヴィリニュス−クライペダ間には高速道路が整備されているし、少し遠回りになるとはいえ鉄道もあるというのに・・・。ラトビアの印象がまたひとつ悪くなる。
このバスも、クライペダ−リエパーヤ間と同様、何も無い野原のど真ん中にある停留所で人が乗り降りしていた。多分、道路から少し離れた森の中やその向こうに村があり、彼らはそこの住民なのだろう。村のあるところに幹線道路を作らないのは、共産主義国家だったからなのか、効率優先で道路を作ったからなのか。
17:30、リガに到着。ダウガヴァ川の向こうに建物が密集しているのが見える。バルト海沿岸の田舎巡りをしてきた後なので、すごい都会に来たような気がする。
バスを降りて辺りを見渡すが、街に活気があり、道行く人も何やら慌しく、都会の匂いがプンプンする。バスターミナルもヴィリニュスよりもはるかに大きく、行き交う人の数も多い。さすがバルト最大の都市(といっても人口80万人程度だが)、のんびりした雰囲気のヴィリニュスとは全然違う。
リガのバスターミナルは駅の裏手にある。運河にかかる橋を渡り、鉄道のガードをくぐると、そこは「1月13日通り」。1月13日はラトビアの独立記念日に当たる。
リガの駅前通りに当たるこの通りは、8車線の広い道路でトラムも走っている。リガ駅は大都市の駅にふさわしい大きな建物で、商業施設が併設されている。その隣には「ストックマン」(フィンランド資本の百貨店でバトルでは結構見かける)と「コカコーラ・プラザ」という大きな映画館がある。都会だ。都会ですよ、ここは!
と感激するが、具合が悪いのは治らない。ホテルを探してウロウロする体力は無いのでサクッと決めることにする。一件目に行った旧市街地のホテルは満室でアウト。次に駅のそばにある「フォルムス・ホテル」ヘ。1泊46LVL(約1万円)で若干の予算オーバーだが、寒気は酷くなる一方で、もはやそんなことを言っていられる場合ではない。あまりに体調が悪く、仮眠を取らないと動けないほどだったのだ。
ひと眠りすると20時になっていた。1時間ちょっと寝ていたようだ。少し具合が良くなったので、食い物屋を探して旧市街を歩く。狭い路地に尖った屋根を持つレンガ色の建物が覆いかぶさるようにして立ち並んでいる。思いっきりドイツ風だ。まるで古いヨーロッパの童話の世界に迷い込んだような気分になる。「バルト海の真珠」と呼ばれた街並みは本当に素敵だ。街並みだけはね・・・。
適当に歩いていたら見つけたイタリアン・レストランでパスタを食べる。注文を忘れられていたようでひどく待たされたが、美味しいパスタだった。寝酒としてワインを飲んだのは内緒。
熱が出て寒気がする状態で遊びに行く気になるはずもなく、再び手持ちの薬を手当たり次第に飲んで速やかに寝る。



